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名古屋大学・室井研二准教授

2025年11月 4日 (火)

生活を再建することは減災活動で最重要


 10月26日から11月2日までの怒涛の「防災週間が」ようやく終わりました。週末の11月8日は、52年の付き合いになる大学時代のサークル仲間との「同窓会」があるんで、切り替えて旅準備。集合場所が群馬北部の新潟県境近く。寒さや熊が心配。週明けに片付けないといけない用事もたくさんありますね。
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 26日は地元での総合防災訓練。30日は「反省会」。30日と31日は、名古屋から大学院関係者3人との意見交換。
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 11月2日は学識者、NPO法人代表者、行政職員、自治体議員との防災ZOOM会議をしました。

 多彩な意見交換と、多くの重要な情報を聞くことが出来ました。その間に棒再イベントのまとめや資料作りもしていました。フルタイムで仕事もしt例ましたので、結構きついが濃厚な1週間でした。

 最近つくづく思うことは、防災関係者は総じて「命を守る」「命を繋ぐ」(避難所生活-仮設住宅での生活)への言及が大半。 関心ごともそう。「生活を再建する」という観点がとても弱いし、関心すらない人が多い。

 確かに日本の減災対策は、いまだに「劣悪な」避難所は多い。「雑魚寝が当たり前だからです。だったら今後の地域の目標は「スフィア基準」の避難所を作ろうと思います。何とかしようということも大事です。

  私はそのことにとても違和感を感じます。

 14年前の東日本大震災の直後に、二葉町町内会幹部5人に「二葉町は地盤が沈下して当分住めなくなる。交流ができる山間部の地域を捜してくるように」と言われました。二葉町自主防災会は2008年に結成。幹部は町内会と役員を重複していました。1番の若手が私でした。

 5人の町内会幹部は皆地元密着型の商人でした。町内会長は酒屋とコメ販売店。副会長の2人は奥さんが美容院。弁当店と仕出し店経営している人。漬物店経営の人もいました。自宅と店舗が二葉町にあり、大地震で店舗が破壊され、水没し、長期浸水した二葉町では、家も店も失われます。

 危機感は相当なものがありました。つまり命を守る→命を繋ぐの段階を経て→生活を再建する段階を経るように防災関係者の多くは思い込んでいますが、二葉町は始めから真剣に「生活を再建する」を考えていましたから。
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 それから14年間かかってようやく「仁淀川町防災キャンプ」が出来ました。これからが本番です。より仁淀川町の各分野の皆様とより親しくなり、地域間交流を盛んにして、「2拠点居住」を実現したい。まだそれは実現していません。どうやって実現すればいいのか。真剣に考えます。

2025年11月 1日 (土)

総合防災訓練反省会

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 2025年10月30日ですが、2025年総合防災訓練の関係者と、地域防災コミュニティ活動の実際を見たいと言う事で名古屋大学大学院教授と院生2人も聴講いただきました。、「反省会」を開催しました。
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 全体的なことを申し上げますと、前半の地域住民の参加者は68人でした。コロナ渦の2011年には87人が参加者がいました。20人減少しています。
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 この点に関して複数意見が出されました。「訓練に参加したらめいわくをかけるのでさんかしない。」言われた人が複数いましま。地域の高齢化は深刻な問題です。
 各班(総務.登録.衛生.情報通信.遊軍)でリーダーの人達です。こちらも多くの問題があれそうです。ユニークな提案がありました。 
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「各班を明示したビブスや◯◯班ていう表示をしてほしい。」

「車椅子利用者で参加いただきました池田孝広さんは、筆談専用ボードが必要。可能なら夜間訓練もすべき。階段に蓄光テープを貼っていただきたい。」と提案を受けました。各自の持ち出し袋の点検が必要です。
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「現役世代や若者の参加を促す工夫がいりますね。」

「折りたたみ式ベットを設置することはいいと思います。」

「町内の2階建て以下の住宅にすめ町民は下知コミュニティセンターに避難すべき。訓練にも積極的に参加をおねがいします。」

「要支援者は訓練に参加者を絶対に参加すべきです。」
「各班は自分からリーダーになっています、」

多彩な人達が喜んで参加する総合防災訓練になりたいです。

2025年9月23日 (火)

映画「宝島」を見に行きました。

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 2025年9月20日(土)ですが、沖縄出身の家内の提案で、午前8時50分上映開始の「宝島」(大友啓史監督作品・205分)を見に行きました。3時間10分もありました。

 映画の解説を長いですが、引用します。
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「戦後沖縄を舞台に、史実に記されてこなかった真実を描き切った真藤順丈による傑作小説『宝島』。審査委員から満場一致で選ばれた第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞し栄えある三冠に輝いた本作を、東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと実写映画化。

 監督を務めるのは、時代劇からアクション、SF、ドラマ、ミステリーやファンタジーまで、常に新たな挑戦をし続ける大友啓史。(「龍馬伝」『るろうに剣心』シリーズ『レジェンド&バタフライ』)。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結。日本に見捨てられ、アメリカに支配された島、沖縄。全てが失われ、混沌とした時代を全力で駆け抜けた“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちの姿を、圧倒的熱量と壮大なスケールで描く、サスペンス感動超大作が誕生!
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 2019年に原作権を取得してから、6年の歳月を経て遂に公開となる本作。当初開発は順調に進み2021年にクランクイン予定だったが、度重なるコロナ禍に二度の撮影延期を経て実際にクランクイン出来たのは2024年2月。スタッフ・キャスト全員が「どうしても今の時代に届けたい」という強い情熱を持ち進んできたからこそ実現した奇跡のプロジェクトがついに公開。

 沖縄戦や、本土復帰後を描いた沖縄に関連する映画は過去にも多く製作されてきたが、本作は名匠・大友監督のもと<沖縄がアメリカだった時代>を真正面から描き切るかつてない“本気作”。実際に起きた事件を背景に進行する物語に、当時の状況を徹底的に調べ尽くし、リアルな沖縄を再現。クライマックスのシーンでは、延べ2,000人を超えるエキストラが投入され、その群衆一人一人にまで演出を加えていく大友監督により、当時の息遣いまで再現されたリアルな感情の爆発シーンなど、想像を遥かに超えたインパクトで描かれる。
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 東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと、ハリウッドに拠点を置くLUKA Productions Internationalも製作に参加して日米共同製作で挑む、今までの常識を覆す、革新的なエンターテイメント超大作。」

「1952年、沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。
やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す――。
消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは――。」
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 グスク役の(妻夫木聡)はNHKの連続テレビ小説「アンパン」では八木上等兵(キューリオ社長)で熱演中です。なかなか芸達者です。映画を鑑賞した私なりの感想を述べます・

「復帰前(1972年以前)の米軍統治下の1952年から物語は始まります。同年は日本本土はサンフランシスコ講和条約が発効し、日本国は占領政策が解除され、国際社会に復帰しました。逆に沖縄は日本と切り離され、「復帰」までの20年間は、より米軍基地が沖縄本島内で拡大し、米軍のやりたい放題の時代でした。」

「家内は復帰前の1971年にパスポートを持って大学進学したとか。映画の舞台はコザ(現在の沖縄市)であり、家内が高校z世時代まで生活していた那覇市とは環境が違うと言っていました。沖縄市や宜野湾市や浦添市市などは、米軍に土地や農地、家屋を強制収容された人達も多い。

 日本国の円経済ではなく、米国ドルが沖縄の通貨とか。1ドル360円時代でしたから。沖縄ぞば6セント、氷ぜんざいが4セントであったそうです。」

「アメリカとの経済格差が歴然とありました。映画の前半は米軍嘉手納基地に沖縄の青少年が侵入し、倉庫にある食糧品や衛生用品を盗み、持ち帰っては住民に配給していました。義賊のような存在。」
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「いつも成功していた盗みは、なぜか米軍が素早く駆け付けピンチに。リーダーの機転で何とか生還。リーダーは行方不明に。映画では後日、別の窃盗グループがドジを踏み、米軍に見つかったらしい。ということが後日わかる。」

「青少年窃盗団のリーダー4人組は、リーダーが行方不明。1人は刑事に。1人はやくざに、もう1人は小学校の教師になりました。米軍兵士の中にいる素行の悪い連中は、飲酒運転での事故や婦女暴行しても、地元警察に捜査権も逮捕権もなく、地元沖縄の人達は諦めモードでしたが、忍従のエネルギーはどんどん蓄積されていきました。」

「米軍が中部の小学校に墜落し、多数の児童と教員、地元住民が死去し負傷した墜落事件にしても米軍は謝罪もせず(当然事故補償もせず)「不慮の事故」との見解を出すだけでした。」

「ベトナム戦争の激化もあり、沖縄駐留の米軍兵士も荒んでいて、暴行、窃盗、飲酒運転が激増し、犯罪者の米兵は基地内に逃げ込めば、ほとんどが不起訴処分になり、米国本土に逃亡した。コザ暴動は、沖縄の人達の怒りが爆発した。映画でも暴動の用紙が克明に描かれています。普段は米兵相手に接客する女性たちも加わり、ひっくり帰った米兵の車に上がって踏みつけたり、三心で躍る人たちもいました。」
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「2019年に映画がスタートしたものの、コロナ渦で中断期間があり6年がかりで完成しました。」

 復帰前の沖縄の世界はよく知られていません。いろんな立場の人達の生活が描かれています。3時間10分が「長い」とは思いませんでした。見ていない人には鑑賞することをお勧めします。

2023年2月14日 (火)

防災3DAYが終わって・・・


 自分で望んでいたわけではないですが、偶然にも2023年2月10日(金)と11日(土)と12日(日)は「防災3DAY]となりました。
まず2月10日(金)は随分前に収録したNHK松山放送局制作番組「四国らしんばん」に少しだけ画面の登場しました。意外にもいていた人が多いことに驚きました。

 2月11日(土)は、高知市主催の「自主防災会事例発表会」があり、30分間「二葉町自主防災会の特色と限界」というテーマで30分間事例発表をしました。会場には17人来てくれました。ZOOM参加者は40人ぐらいとか。ZOOMsへの出演は初めて。とてもやりにくかったです。
会場に顔をむけるのではなく、発表中は机の上のノーtパソコンに付随しているライブカメラに向かって話します。なにせZOOM参加者の藩王がわかりませんのが辛かったです。県外から「面白かったです。」といいう電話がありました。やれやれでした。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2023/02/post-95c241.html(自主防災会事例発表会)

 15年の活動内容で資料には15ある事業を掲載しましたが、30分で話すことは難しかったですね。重点4項目を5分話す予定が6分ずつになり残り数分で11の事業の説明に追い込まれました。時間切れになりました。

 2月12日(日)は、地元小学校の「防災参観日」にあわせた防災イベントのスタッフとして朝は起震車体験の補助員していました。想定より体験者が多く来られ、休憩する時間がありませんでした。午前中は運動場では救助犬活動見学(PWJ)、消火体験・煙体験。放水体験(東消防署・下知消防分団)、電気自動車からの給電でも(日産サティオ高知)、レスキュー特殊車説明(高知県警)、起震車体験(トラック体験)と盛りだくさんでした、

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2023/02/post-a89057.html(昭和小防災オープンDAY)

 こちらは肉体的に疲れましたね。頭の方はリフレッシュできました。

 午後からは避難訓練の後に体育館で5年生の防災学習発表会がありました。段ボールベット組み立て体験と、ロープワークのワークショップが行われました。ロープワークを担当しましたが盛況で大変多忙でした。

2021年12月 2日 (木)

2022年の個人的な決意表明


 力強い意志表明ではありませんが、「今年こそ」やり遂げたいことが、いくつかあります。この2年間は「コロナ禍」でペーズが崩されました。ことしもた続くようです。コロナ禍も3年目になります。コロナ禍を言い訳にせず、仕事でも成果をあげてみたいですね。

 「連合赤軍事件」から50年になります。私は関係者でも何でもありませんが、ブラックホールのように連合赤軍事件と翌年の1973年から激化した「内ゲバ」の総括も何も出来ないうちに「高齢者」になりました。何とかしたいのですが何にもできないうちに50年が経過しました。 今後も簡単には出来ないでしょうが、できなくてもトライする気持ちは継続します。

 零細企業の継続も真剣に今まで以上に考えます。地盤の固い、津波が来ない地域に事務所を移したい。安心安全な場所で思い切り仕事をしたいです。

 また「コロナ太り」しました。リハビリ・ウォーキングを始めて2年になりますが、お腹周りもスリムになりたいです。1番いいのは海へ出て帆走することです。条件がととなわないとできない遊びです。健康を維持しながら高齢者になっても海で遊びます。

 心身の健康を維持し、ケガや事故に逢わないように元気に2022年も生きていく決意です。

 

2021年3月11日 (木)

ミニ慰霊祭とZOOM会議と報道

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 既に下知地区減災連絡会(皆本隆章・会長)の事務局長である坂本茂雄さんからの投稿記事もありますが、私(二葉町自主防災会)のほうからも「東日本大震災10年ミニ慰霊祭と東北被災地の皆様とのZOOM会議」について記述させていただきます。


1)東日本大震災ミニ慰霊祭

 場所は高知市青柳公園北口付近。時間は午後6時半から7時までの予定。

 「3・11」と竹キャンドル蝋燭で表示。東北の皆さまに学び、避難困難地区の下知
 の現実を語り合います。

  今年1月17日の早朝に「阪神大震災26年目のミニ慰霊祭」を同場所で開催。

  http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/01/post-09779b.html

2)名取市閖上地区のリーダー格井直光さんとのZOOM会議
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  ミニ慰霊祭終了後、場所を下知コミュニュティ・センター3階会議室へ移動

  午後7時20分から8時までの予定でZOOM会議で意見交換会を実施します。

  格井直光さんとは2015年に閖上現地でお会いし、翌年も会いました。

 http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/44-b965.html

3)NHK高知放送局のこうち1番で二葉町が取り上げられます。

  高知ローカル放映ですが午後6時10分から7時までの間です。

「▽東日本大震災から10年 県内でも黙とう・祈り ▽津波後の長期浸水 」
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 ということでミニ慰霊祭の取材にも来られ、PWJ(ピースウインズ・ジャパン)の國田さんと橋本さんが広島本部から高知市と災害時支援協定締結後に、下知コミュニュティ・センターを訪問されました。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/02/post-ad3d32.html

 二葉町は海抜0メートル地帯で海が近いです。まち歩きや防災会指定津波避難ビルなどを視察いただきました。下知コミュニュティ・センターの防災装置や倉庫、備品などを見ていただき、今後何を備えればいいのかをご助言いただきました。
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 その様子を短時間でしょうがNHK高知が「津波後の長期浸水」というテーマで放映します。

2020年5月 8日 (金)

「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」を読んで


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「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」(田中重好・黒田由彦・
横田尚俊・大矢根淳・編・有斐閣・2019年3月刊)をようやく一読することが出来ました。

 3年間に渡り、高知市下知地区をフィールド・ワークしていただきました室井研二さん(名古屋大学大学院環境研究科准教授より、昨年贈呈いただいていました。)昨年は、なにかとせわしく、精読できませんでした。仕事の合間になんとか読みました。
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 読書感想文を書くためには、すべて読んで、理解してからのことですが、言葉の意味や自分の問題意識が筆者の問題意識についていけないところもたくさんありました。能力的には、印象に残った言葉を拾い上げ、コメントする程度しか出来ません。挑戦してみたいと思います。

 日本災害史上未曾有の大災害である東日本大震災(2011年3月11日)について「はじめに」に記述されていた田中重好氏の記述に注目しました。
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「このような災害が繰り返すことをどのようにして防いだらいいのか。、そのためにどのような、制度形成、社会運動、主体形成、社会変革が必要なのか問わなければならない。」(P6)

「すなわち、震災対処のために制度形成と同時に、社会運動の果たす役割が重要であり、政治家、行政組織、社会運動、専門家、メディアなどが公論を闘わせながら、制度と運動の相互作用を通して防災と災害復興のための新たな政策形成が必要である。

 社会学は政策科学として自らを洗練させていく必要があるが、こうした課題にどのような貢献ができるうか。社会学に立脚して、どのように有効な政策提言や、社会運動に対する支援や助言ができるであろうか。」(P6「課題の設定」)

 「社会学」とは、「人間の社会的行為と関連づけながら、社会生活・社会組織・社会問題などのしくみを明らかにしようとする学問」(大辞林)「社会組織の現象や・法則などを研究する学問」(現代実用辞典)とあります。災害対策を社会学の観点で議論することは、実は大変重要ではないかと思います。

 従来のこと「防災」に対する学識者の関りで言えば、いわゆる地震学者の人達と、堤防建設や耐震建築などの土木・建築分野の学識者が大半でした。「防災対策」の分野としては狭小であり、違和感を常に感じていたのも確かです。

 人々の生活や営みが、災害で破壊された場合、どのように再建していくのか、人間の営み、生活、心理などにも踏み込んだ対策が必要となるでしょう。単純に土地を嵩上げしたり、堤防を建設して終わりという訳にはならないと思いますから。

「津波の犠牲者は避難したが、失敗して亡くなった人が多い事、避難して生き延びた人のなかでも切迫した状況であった人が多いことが明らかになり、多くの人が生死の境界線上にあったことが判明した。」

「また避難しなかった人の3分の2の人は亡くなっている反面、学校や事業所などの「組織の中」にいた人の生存率は高い。」

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「避難行動については「警報発生→警報伝達→迅速な避難行動」というモデルを前提に行政が中心になって防災対策が進められてきた従来のやり方では津波からの安全は確保できないという結論が導き出される。

 今後の避難対策は、住民を主体とした対策に変更する必要がある。」(P8「防災パラダイムの転換」)

 著作された学識者の人達と、市政の市民の私との学識レベルの差が大きく(災害の分析や災害対策分野の政策やその検討過程など)理解できない部位も多くありました。

 2020年4月12日ごろの日本社会の現状は、中国武漢発の新型コロナウィルス感染症が中国やアジア諸国のみならず、欧米先進国を席巻し、多数の感染者と死者を出し、日本にも4月7日に総理大臣が「緊急事態宣言」を発令する事態になりました。(更に5月31日、までの延長が発表されました。9

 観察していて、「感染爆発」が先行する中国や韓国、欧米諸国の事情を伝聞し、検討や準備が出来たはずの日本ですが、政府も自治体も「後手・後手」に回り、医療崩壊寸前の事態に陥るのは何故でしょうか?

 それは日本の災害対策の基本が、「災害が起きた後で対処する」考え方であり、対策の多くは事後対策が多いことに由来しているのではないかと思いました。

 伊勢湾台風(1959年)の後に制定された災害対策基本法(1961年)や、「大規模地震対策特別措置法(1978年)」などが、ここ近年の日本の防災対策の骨であったことは理解出来ました。

 ただ「中央集権的な上意下達式の防災体制」「それを補完するための科学的知見(地震予知研究)など」が長らく幅を利かせてきました。40年ほど前の東京時代の学生時代から東海地震が起きるかも。東海地震を予知する研究が当時も莫大な費用をかけて行われていたことは、地域防災活動にさほど関心がなかった時期でしたが記憶に残っています。

 1995年の阪神淡路大震災で、その体制は少し修正されたようでした。自主防災組織やボランティア活動などが注目されるようになりました。「防災士」資格などが出来たのもそのあとでしたから。

 また本書では2011年3月11日の東日本大震災時に死亡された人たちの詳細な原因調査もされています。避難所で亡くなった人、避難途中で亡くなった人。自宅や避難しなかった人。高台にあった学校に父兄が車で迎えに来て津波に襲われ亡くなった事例も多くありました。

 高齢者や障害者などの「災害弱者」の犠牲も多かったようです。支援していた職員の方の犠牲も多かった。

 その反面、石巻市の大川小学校以外の学校では、大津波の中で安全に生徒と職員が高台に避難して助かった事例も多かったとされています。

書籍全般に関する個人の感想

 学問的素養や社会学の素養のない市井の市民の1人にすぎない私には、この書籍を読むことは難行でした。この著作は市井の市民相手の書籍ではなく、同じ学問的な素養のある学識者、学者、大学院関係者を主に読者と想定したものであると思います。

 当然その知的なネットワークのなかでは「既知の知識」「常識的な学問的な素養」を前提に書かれているので、素養のない市井の市民には理解できない箇所が多かったです。

 少しだけ理解できる箇所もありました。それは「日本の防災は、21世紀になっても中央が決め、地方へ下ろしてくる体制であること。」「中央ー自治体ー市民各位」と「上位下達」体制は、「変わらない」現実を思い知りました。

 「防災」という分野も幅が広く、従来は地震学の物理の領域の学識者や、土木工学の学識者が大半で、お話を聴講しても「遠い」と思っていました。この書籍を出筆なさった学識者の皆様は、被災地を詳細に調査され、災害後の社会的な変化にも注目され、レポートされておられます。大事な視点です。
(地震の被害調査は、主にハード面ばかり。地震の大きさなど、被害の後でどうこう言われても、被災市民各位は生活の再建が主たる関心事。被災状況を社会学の観点から分析されていることは、とてもいいことであると思いました。)

 所詮日本においては、防災分野は未だに行政主導の上位下達の仕組みに大半はなっています。資金も権限も情報も行政側が独占しながら、権限の一部を市民側に「絶対に」渡そうとはしません。

 自分たちの権限が及ばない範囲に限り「自助が7割、共助が2割、公助が1割です。」などと戯言を行政の防災部署は言い続けて来ました。予算も権限もない市井の市民が何故9割も減災対策を地域で担うのか?臆面もなく言い切る行政の防災担当者をわたしは絶対に信用できません。

 私自身が自宅まわりの地域防災に関わりだして今年は13年目です。当初から自分の地域と基礎自治体の防災部署だけの交流だけではなく、他の地域の防災活動や被災地の現実をするために、他の地域との交流を常に心掛けてきました。生活する普通の市民同士の交流であり、意見交換です。

 神戸市長田区鷹取東地区や、今治市防災士会、徳島県美波町防災関係者、仁淀川町長者地区の住民団体、などの皆様型です。5年前に訪問した東日本大震災の被災地の人達との交流もあります。

 それ以外に下知地域を訪問いただいた学識者や防災関係者、報道関係者から各種情報をいただくこともたくさんありました。それもとても参考になりました。物事を基礎自治体の防災部署と地域防災会との狭い関係性だけではなく、外側の情報が提供されることで、物事を相対的に考えられるようになりました。
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 この書籍も下知地区を3年間にわたりフィールドワークしていただきました名古屋大学の大学院准教授の室井研二さんにいただいた貴重な書籍です。学識者の皆様の研究の成果を発表されている書籍なので、とても私にとりましてはレベルが高い。それはそれとしてあえて「難しい書籍」をわからないなりに読んでいくこともまた必要であると思います。

 そうした学問的な研鑽には、とんと疎い私です。
防災対策の分野でこうした関りや研修がされていたことを知っただけでも良かったと思います。

また「自分の地域以外の地域の皆様との何より住民同士の交流」は、常に地域として心掛けています。学識者や報道関係者のフィルターを通過させない「生活者同士の意見交換」は、とても重要でした。

 学識者の研究や調査は大事なことです。でもありふれた生活をしている住民がある日突然被害者になるのも災害の怖さです。

 被災時動けるのは、そこにいる住民だけです。

 2年ほど前に、そのことに気がつきました。地域で防災活動をしていますと、行政側との意見交換や、報道関係者の取材、学識者との意見交換などがあり、どうしても自分だけが、「地域で突出」した存在になってしまいます。

 しかし住民各位は多少の災害への不安がありながらも防災には無関心な人が多く、行動する人たちはごくわずかです。その地域の現実と真摯に向き合うことにしました。

 地元町内会と結束して、ハードルを下げた避難所開設・運営訓練を住民各位で行うことに方針を転換しました。「あるべき避難所開設・運営訓練」ではなく、住民各位が「なるようになる・避難所開設・運営訓練」にしました。

 どうしたかといいますと、避難所の運営体制を6つの班に分けました。総務班・衛生班・情報伝達班・食料調達班・登録班・遊軍班です。

 透明な蓋つきのケースの中に、班ごとの「指示書」を入れました。必要備品も班ごとに入れました。スタッフのユニフォームである「下知CC防災部会」のオレンジ色の防災ベストも入れました。

 班ごとのリーダーと副リーダーはあらかじめ事前に決めましたが、班のスタッフは訓練参加者を当日その場でスカウトして班ごとに行動していただきました。スタッフのユニフォームと名札は用意しました。ユニフォームを着用しますと責任感が増して、きちんとしたことが出来るようです。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-47cd9a.html

 当然「指示書」にない困りごとや、相談事も各班で発生します。その場合は班員同士で、知恵を絞り、問題解決に各班ごとに独自に動いたと聞きました。「とっさの想定外の事態は常に発生します。当事者能力が発揮される。」ことになりました。それはとても大事なことではないかと思います。

 当然災害時は「住民自治」になります。普段の避難所開設・運営訓練から心がけ、だれが避難所に最初に到着しても、1度でも訓練に参加した住民は、だれもが「リーダーになれる」ことが理想です。それを地域での訓練は目指しています。

 「防災と支援」の書籍のなかで、私が違和感を持ちましたのは、「住民自治の概念」が少ないことです。災害現場から少し離れ、地元に感情移入せず、冷静な視点で調査をされ、まとめていくことは、とても大事な学問的な営為です。しかし「市民自治」に関心が高くない記述にはすこしがっかりしました。

 それはこの書籍を著作した学識者の皆様は、現在の日本の中央集権的な防災行政の在り方を批判しています。現在の防災行政の批判者であることはわかりますが、「上位下達」「中央集権的な防災行政」を打倒し、「市民自治で防災行政を再構築する」という観点を見つけることが出来ませんでした。
町内会長シェイクアウト訓練
 つまり「なり替わろうとする」だけで、権力構造の転換や、解体再編成を目指すわけではないようです。わたしにはそう感じました。

 現在のコロナ感染症の蔓延に対して、日本国の政府閣僚の対応は後手であり、危機管理能力が全くないことが露呈されました。防災や防疫、国防や安全保障は国の根幹です。あまりにも現政権の対応が酷いので、やはり再構築が必要ではないか。

 コロナ感染症対策にきゅうきゅうとしている「中央政府」は、このうえ南海トラフ巨大地震と首都圏直下地震、阿蘇山と浅間山の噴火という事態が起きた場合に、きちんと対応ができないと思いました。

 権限と予算と情報を独占しながら危機管理能力が全くない政府であれば、国民生活を守れるはずはないからです。

 わたしはただの市井の市民です。海に近い海抜0メートルの高知市下知地域で24時間生活し、仕事もしています。今の経済状況では自力で、津波や浸水の脅威のない高台地域への移転は困難です。

 「市民自治」はただの市井の市民が、自分たちの力だけで、避難所を開設し、運営し、住民同士で安否確認し、お互いが助け合い、犠牲者を地域で0にする活動のことです。

 下知コミュニュティ・センターでの避難所開設。運営訓練は市役所の指導はなにもありませんでした。すべて住民が発意し、実行しました。最初の「指示書」は市職員の作成された避難所開設・運営マニュアルを参考にし、自分なりに書きました。

 でも訓練ですら「想定外」の事態は起こります。自分たちだけで「解決する」「とっさの機転:」「とっさの判断力」が必要になります。その力はこの2年間の訓練で参加された住民各位が会得したと思います。皆楽しみながらやりきりましたから。これは「市民自治」の萌芽ではないかと思いました。

 その「市民自治」と、日本国の「防災対策」との乖離は大きいと思います。それはそれとして、私自身は「地域の中で」しか物事を考えられないし、行動も出来ません。

 ただ避難所開設訓練時に思ったことは、客観的に冷静に各班の行動を「記録する」ことの重要性でした。昨年は内閣府のご支援も得られたこともあり、内閣府の防災コンサルタント会社が、打ち合わせ段階の会合に出席され、訓練日当日も1日中カメラを回し、動画と写真を編集していただきました。

 「なるほどこういう問題点があったのか」という観点を知ることができました。渦中にいる者には、気がつかないことでした。

 室井研二さんたち学識者の皆さんもそうした存在(一歩離れて観察する)立場ではないかと思います。実はとても大事なお役目と思いました。

 読書感想文が遅くなり申し訳ありません。内容は拙いですが、能力の限界ですので、ご容赦ください。

 このところの地域防災活動ですが、新型コロナ感染症の影響で、会合も3月以降開催できず休止中です。どうしようもないですね。

 活動の様子は、ブログ「二葉町防災新聞」や、フェイスブック(西村健一)で見ることが出来ます。

「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」を読んで


防災と支援・成熟した市民社会に向けて1_NEW
「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」(田中重好・黒田由彦・
横田尚俊・大矢根淳・編・有斐閣・2019年3月刊)をようやく一読することが出来ました。

 3年間に渡り、高知市下知地区をフィールド・ワークしていただきました室井研二さん(名古屋大学大学院環境研究科准教授より、昨年贈呈いただいていました。)昨年は、なにかとせわしく、精読できませんでした。仕事の合間になんとか読みました。
防災と支援・成熟した市民社会に向けて2_NEW
 読書感想文を書くためには、すべて読んで、理解してからのことですが、言葉の意味や自分の問題意識が筆者の問題意識についていけないところもたくさんありました。能力的には、印象に残った言葉を拾い上げ、コメントする程度しか出来ません。挑戦してみたいと思います。

 日本災害史上未曾有の大災害である東日本大震災(2011年3月11日)について「はじめに」に記述されていた田中重好氏の記述に注目しました。
防災と支援・成熟した市民社会に向けて3_NEW
「このような災害が繰り返すことをどのようにして防いだらいいのか。、そのためにどのような、制度形成、社会運動、主体形成、社会変革が必要なのか問わなければならない。」(P6)

「すなわち、震災対処のために制度形成と同時に、社会運動の果たす役割が重要であり、政治家、行政組織、社会運動、専門家、メディアなどが公論を闘わせながら、制度と運動の相互作用を通して防災と災害復興のための新たな政策形成が必要である。

 社会学は政策科学として自らを洗練させていく必要があるが、こうした課題にどのような貢献ができるうか。社会学に立脚して、どのように有効な政策提言や、社会運動に対する支援や助言ができるであろうか。」(P6「課題の設定」)

 「社会学」とは、「人間の社会的行為と関連づけながら、社会生活・社会組織・社会問題などのしくみを明らかにしようとする学問」(大辞林)「社会組織の現象や・法則などを研究する学問」(現代実用辞典)とあります。災害対策を社会学の観点で議論することは、実は大変重要ではないかと思います。

 従来のこと「防災」に対する学識者の関りで言えば、いわゆる地震学者の人達と、堤防建設や耐震建築などの土木・建築分野の学識者が大半でした。「防災対策」の分野としては狭小であり、違和感を常に感じていたのも確かです。

 人々の生活や営みが、災害で破壊された場合、どのように再建していくのか、人間の営み、生活、心理などにも踏み込んだ対策が必要となるでしょう。単純に土地を嵩上げしたり、堤防を建設して終わりという訳にはならないと思いますから。

「津波の犠牲者は避難したが、失敗して亡くなった人が多い事、避難して生き延びた人のなかでも切迫した状況であった人が多いことが明らかになり、多くの人が生死の境界線上にあったことが判明した。」

「また避難しなかった人の3分の2の人は亡くなっている反面、学校や事業所などの「組織の中」にいた人の生存率は高い。」

    中略

「避難行動については「警報発生→警報伝達→迅速な避難行動」というモデルを前提に行政が中心になって防災対策が進められてきた従来のやり方では津波からの安全は確保できないという結論が導き出される。

 今後の避難対策は、住民を主体とした対策に変更する必要がある。」(P8「防災パラダイムの転換」)

 著作された学識者の人達と、市政の市民の私との学識レベルの差が大きく(災害の分析や災害対策分野の政策やその検討過程など)理解できない部位も多くありました。

 2020年4月12日ごろの日本社会の現状は、中国武漢発の新型コロナウィルス感染症が中国やアジア諸国のみならず、欧米先進国を席巻し、多数の感染者と死者を出し、日本にも4月7日に総理大臣が「緊急事態宣言」を発令する事態になりました。(更に5月31日、までの延長が発表されました。9

 観察していて、「感染爆発」が先行する中国や韓国、欧米諸国の事情を伝聞し、検討や準備が出来たはずの日本ですが、政府も自治体も「後手・後手」に回り、医療崩壊寸前の事態に陥るのは何故でしょうか?

 それは日本の災害対策の基本が、「災害が起きた後で対処する」考え方であり、対策の多くは事後対策が多いことに由来しているのではないかと思いました。

 伊勢湾台風(1959年)の後に制定された災害対策基本法(1961年)や、「大規模地震対策特別措置法(1978年)」などが、ここ近年の日本の防災対策の骨であったことは理解出来ました。

 ただ「中央集権的な上意下達式の防災体制」「それを補完するための科学的知見(地震予知研究)など」が長らく幅を利かせてきました。40年ほど前の東京時代の学生時代から東海地震が起きるかも。東海地震を予知する研究が当時も莫大な費用をかけて行われていたことは、地域防災活動にさほど関心がなかった時期でしたが記憶に残っています。

 1995年の阪神淡路大震災で、その体制は少し修正されたようでした。自主防災組織やボランティア活動などが注目されるようになりました。「防災士」資格などが出来たのもそのあとでしたから。

 また本書では2011年3月11日の東日本大震災時に死亡された人たちの詳細な原因調査もされています。避難所で亡くなった人、避難途中で亡くなった人。自宅や避難しなかった人。高台にあった学校に父兄が車で迎えに来て津波に襲われ亡くなった事例も多くありました。

 高齢者や障害者などの「災害弱者」の犠牲も多かったようです。支援していた職員の方の犠牲も多かった。

 その反面、石巻市の大川小学校以外の学校では、大津波の中で安全に生徒と職員が高台に避難して助かった事例も多かったとされています。

書籍全般に関する個人の感想

 学問的素養や社会学の素養のない市井の市民の1人にすぎない私には、この書籍を読むことは難行でした。この著作は市井の市民相手の書籍ではなく、同じ学問的な素養のある学識者、学者、大学院関係者を主に読者と想定したものであると思います。

 当然その知的なネットワークのなかでは「既知の知識」「常識的な学問的な素養」を前提に書かれているので、素養のない市井の市民には理解できない箇所が多かったです。

 少しだけ理解できる箇所もありました。それは「日本の防災は、21世紀になっても中央が決め、地方へ下ろしてくる体制であること。」「中央ー自治体ー市民各位」と「上位下達」体制は、「変わらない」現実を思い知りました。

 「防災」という分野も幅が広く、従来は地震学の物理の領域の学識者や、土木工学の学識者が大半で、お話を聴講しても「遠い」と思っていました。この書籍を出筆なさった学識者の皆様は、被災地を詳細に調査され、災害後の社会的な変化にも注目され、レポートされておられます。大事な視点です。
(地震の被害調査は、主にハード面ばかり。地震の大きさなど、被害の後でどうこう言われても、被災市民各位は生活の再建が主たる関心事。被災状況を社会学の観点から分析されていることは、とてもいいことであると思いました。)

 所詮日本においては、防災分野は未だに行政主導の上位下達の仕組みに大半はなっています。資金も権限も情報も行政側が独占しながら、権限の一部を市民側に「絶対に」渡そうとはしません。

 自分たちの権限が及ばない範囲に限り「自助が7割、共助が2割、公助が1割です。」などと戯言を行政の防災部署は言い続けて来ました。予算も権限もない市井の市民が何故9割も減災対策を地域で担うのか?臆面もなく言い切る行政の防災担当者をわたしは絶対に信用できません。

 私自身が自宅まわりの地域防災に関わりだして今年は13年目です。当初から自分の地域と基礎自治体の防災部署だけの交流だけではなく、他の地域の防災活動や被災地の現実をするために、他の地域との交流を常に心掛けてきました。生活する普通の市民同士の交流であり、意見交換です。

 神戸市長田区鷹取東地区や、今治市防災士会、徳島県美波町防災関係者、仁淀川町長者地区の住民団体、などの皆様型です。5年前に訪問した東日本大震災の被災地の人達との交流もあります。

 それ以外に下知地域を訪問いただいた学識者や防災関係者、報道関係者から各種情報をいただくこともたくさんありました。それもとても参考になりました。物事を基礎自治体の防災部署と地域防災会との狭い関係性だけではなく、外側の情報が提供されることで、物事を相対的に考えられるようになりました。
避難訓練2019-1
 この書籍も下知地区を3年間にわたりフィールドワークしていただきました名古屋大学の大学院准教授の室井研二さんにいただいた貴重な書籍です。学識者の皆様の研究の成果を発表されている書籍なので、とても私にとりましてはレベルが高い。それはそれとしてあえて「難しい書籍」をわからないなりに読んでいくこともまた必要であると思います。

 そうした学問的な研鑽には、とんと疎い私です。
防災対策の分野でこうした関りや研修がされていたことを知っただけでも良かったと思います。

また「自分の地域以外の地域の皆様との何より住民同士の交流」は、常に地域として心掛けています。学識者や報道関係者のフィルターを通過させない「生活者同士の意見交換」は、とても重要でした。

 学識者の研究や調査は大事なことです。でもありふれた生活をしている住民がある日突然被害者になるのも災害の怖さです。

 被災時動けるのは、そこにいる住民だけです。

 2年ほど前に、そのことに気がつきました。地域で防災活動をしていますと、行政側との意見交換や、報道関係者の取材、学識者との意見交換などがあり、どうしても自分だけが、「地域で突出」した存在になってしまいます。

 しかし住民各位は多少の災害への不安がありながらも防災には無関心な人が多く、行動する人たちはごくわずかです。その地域の現実と真摯に向き合うことにしました。

 地元町内会と結束して、ハードルを下げた避難所開設・運営訓練を住民各位で行うことに方針を転換しました。「あるべき避難所開設・運営訓練」ではなく、住民各位が「なるようになる・避難所開設・運営訓練」にしました。

 どうしたかといいますと、避難所の運営体制を6つの班に分けました。総務班・衛生班・情報伝達班・食料調達班・登録班・遊軍班です。

 透明な蓋つきのケースの中に、班ごとの「指示書」を入れました。必要備品も班ごとに入れました。スタッフのユニフォームである「下知CC防災部会」のオレンジ色の防災ベストも入れました。

 班ごとのリーダーと副リーダーはあらかじめ事前に決めましたが、班のスタッフは訓練参加者を当日その場でスカウトして班ごとに行動していただきました。スタッフのユニフォームと名札は用意しました。ユニフォームを着用しますと責任感が増して、きちんとしたことが出来るようです。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-47cd9a.html

 当然「指示書」にない困りごとや、相談事も各班で発生します。その場合は班員同士で、知恵を絞り、問題解決に各班ごとに独自に動いたと聞きました。「とっさの想定外の事態は常に発生します。当事者能力が発揮される。」ことになりました。それはとても大事なことではないかと思います。

 当然災害時は「住民自治」になります。普段の避難所開設・運営訓練から心がけ、だれが避難所に最初に到着しても、1度でも訓練に参加した住民は、だれもが「リーダーになれる」ことが理想です。それを地域での訓練は目指しています。

 「防災と支援」の書籍のなかで、私が違和感を持ちましたのは、「住民自治の概念」が少ないことです。災害現場から少し離れ、地元に感情移入せず、冷静な視点で調査をされ、まとめていくことは、とても大事な学問的な営為です。しかし「市民自治」に関心が高くない記述にはすこしがっかりしました。

 それはこの書籍を著作した学識者の皆様は、現在の日本の中央集権的な防災行政の在り方を批判しています。現在の防災行政の批判者であることはわかりますが、「上位下達」「中央集権的な防災行政」を打倒し、「市民自治で防災行政を再構築する」という観点を見つけることが出来ませんでした。
町内会長シェイクアウト訓練
 つまり「なり替わろうとする」だけで、権力構造の転換や、解体再編成を目指すわけではないようです。わたしにはそう感じました。

 現在のコロナ感染症の蔓延に対して、日本国の政府閣僚の対応は後手であり、危機管理能力が全くないことが露呈されました。防災や防疫、国防や安全保障は国の根幹です。あまりにも現政権の対応が酷いので、やはり再構築が必要ではないか。

 コロナ感染症対策にきゅうきゅうとしている「中央政府」は、このうえ南海トラフ巨大地震と首都圏直下地震、阿蘇山と浅間山の噴火という事態が起きた場合に、きちんと対応ができないと思いました。

 権限と予算と情報を独占しながら危機管理能力が全くない政府であれば、国民生活を守れるはずはないからです。

 わたしはただの市井の市民です。海に近い海抜0メートルの高知市下知地域で24時間生活し、仕事もしています。今の経済状況では自力で、津波や浸水の脅威のない高台地域への移転は困難です。

 「市民自治」はただの市井の市民が、自分たちの力だけで、避難所を開設し、運営し、住民同士で安否確認し、お互いが助け合い、犠牲者を地域で0にする活動のことです。

 下知コミュニュティ・センターでの避難所開設。運営訓練は市役所の指導はなにもありませんでした。すべて住民が発意し、実行しました。最初の「指示書」は市職員の作成された避難所開設・運営マニュアルを参考にし、自分なりに書きました。

 でも訓練ですら「想定外」の事態は起こります。自分たちだけで「解決する」「とっさの機転:」「とっさの判断力」が必要になります。その力はこの2年間の訓練で参加された住民各位が会得したと思います。皆楽しみながらやりきりましたから。これは「市民自治」の萌芽ではないかと思いました。

 その「市民自治」と、日本国の「防災対策」との乖離は大きいと思います。それはそれとして、私自身は「地域の中で」しか物事を考えられないし、行動も出来ません。

 ただ避難所開設訓練時に思ったことは、客観的に冷静に各班の行動を「記録する」ことの重要性でした。昨年は内閣府のご支援も得られたこともあり、内閣府の防災コンサルタント会社が、打ち合わせ段階の会合に出席され、訓練日当日も1日中カメラを回し、動画と写真を編集していただきました。

 「なるほどこういう問題点があったのか」という観点を知ることができました。渦中にいる者には、気がつかないことでした。

 室井研二さんたち学識者の皆さんもそうした存在(一歩離れて観察する)立場ではないかと思います。実はとても大事なお役目と思いました。

 読書感想文が遅くなり申し訳ありません。内容は拙いですが、能力の限界ですので、ご容赦ください。

 このところの地域防災活動ですが、新型コロナ感染症の影響で、会合も3月以降開催できず休止中です。どうしようもないですね。

 活動の様子は、ブログ「二葉町防災新聞」や、フェイスブック(西村健一)で見ることが出来ます。

2019年10月31日 (木)

友 遠方より来る

DSCN4013
 2019年10月31日ですが、名古屋市南区から松下繁行さんと2年ぶりにお会いしました。ちょうど2年前に室井研二さん(名古屋大学大学院准教授)の引き合わせで、事業所をお訪ねし懇談したことがありました。


 


http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-00b0.html


 


(松下繁行さんとお会いしました。 2017年10月6日・ブログ記事)
muroinimatusitawakayama
 松下繁行さんは名古屋市の南区で南医療生活協同組合の副理事長をなさっています。高知へは、高知医療生協との交流事業で来られたようです。用事は昨日で終わったそうですが、わざわざ私に会うために、もう1泊していただきました。


 


 朝9時に宿泊ホテルにお迎えに行き、最初に五台山山頂の展望台へ行きました。県外から視察に来られる人は必ずこの場所に連れて行くところです。
DSCN4014
 今日は晴天でしたので、浦戸湾から高知市街地などが奇麗に見下ろせました。青柳橋の対岸が私の住む下知(しもじ)と地区です。ビルや家屋がびっしりと今は立っています。

1946年の昭和南海地震では、地盤が沈下し、土盛堤防が液状化で崩壊し、海水が地域に流入。3か月間水没していたことを説明しました。
DSCN4015DSCN4016
 松下さんは「室井先生が言うように、うちらの南区でも同じ。60年前の伊勢湾台風で地域が4Mから5M浸水し、流木などで家屋が破壊され、2000人近くの人が亡くなりました。その後日本の災害対策基本法ができました。」と言われました。


 


 若松町の耐震護岸堤防を見たり、二葉町のまち歩きもしていただきました。下知コミュニュティ・センターの施設見学もし、しばし意見交換しました。海の近くで低地なので、今後は相互交流しましょう。ということで一致しました。


 


 朝のコーヒーとお昼のランチは、カフェテラス・すみれさんへ行きました。店主の中川さんは大学時代は名古屋におられたので、松下さんの名古屋弁が懐かしいと言われていました。ご縁はあるものですね。


 


 松下さんは3歳年上の先輩になりますが、とてもお元気で精力的な人です。気合をいれていただきました。ありがとうございました。

2018年7月29日 (日)

変則台風12号には困惑

 28日午前中は事務所の気温は28度前後でとても涼しかったです。ところが午後3時45分過ぎの気温は3-・6度、湿度は57%です。変則台風12号の影響でしょう。
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 いつもと異なり東から西への移動。原因は「寒冷渦」という変種の低気圧の影響で、東から西方向へ移動しています。予報では台風12号は東海地方へ上陸とか。心配なのは、台風の右半分の暴風域と満潮が重なった場合に伊勢湾奥の名古屋市で高潮になりやしないか心配です。
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 昨年(2017年10月)に名古屋大学の室井研二先生のお世話で名古屋市の0メートル地地域の市街内である星崎地区と白水地区を見学しました。高知市下知地域同様に海に隣接し海抜が低い。かつて「伊勢湾台風」で大きな被害が出た地域です。
 
 http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-365a.html

 勢力はひところより衰えたようですが、台風は台風。29日は「ひきこもり」ます。鉢植えも倉庫の収納、シャッターは強風でめくれないように重しを置きました。保存食も買い込みましたし、停電対策も一応はしました。

 テレビやラジオ。、ネットなどで台風情報を常にチェックしないと駄目でしょうから。

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