五台山を災害時支援拠点施設に
1000年前の高知の古地図(挿絵)を見ますと、現在の高知城から東の高知市市街地は、すべて海になっています。大津というのは港ですね。土左日記の作者の紀貫之の時代はそうでした。その後長宗我部時代や山内家統治時代に干拓され、農地になりました。それが今は宅地化され、市街地になっています。
海抜が0Mから2M以下であり、想定される南海トラフ地震が起きた場合は地域全体が地盤沈下し、水没し、長期浸水すると言われています。着色された地域だけで2800ヘクタール。その地域に13万人の高知市民が住んでいます。
江戸時代前から延々と干拓され、埋め立てて高知市市街地は形成されました。しかしそれ故地盤が弱くて低く、最初は農地であったために、用水路や小川が地域に多く、そこからの津波の来週も想定されています。
1000年ほど前は五台山は「大島」と呼ばれていました。水没せずありました。今また五台山があらためて注目されています。
「五台山全体を下知地域の避難所にする構想」にしようというものです。高須の低地の市街地にも五台山は隣接し、青柳橋を渡れば低地の市街地である下知地域とも隣接しています。
具体策の1つは五台山中腹にある高知土木事務所の倉庫があったところへ下知各地域の防災会の防災備品を集積し、市や県の備品で防災倉庫を建てます。
「鹿の段のところへは「かまどベンチ」をこしらえます。LPガスの炊き出しの設備は、鍵がかかる防災倉庫に格納します。」青少年のキャンプが出来る施設をこしらえたらいいとその構想は実用的ではないでしょうか。
「五台山には」ヘリポートをこしらえる場所」も確保できそうです。
五台山が南海トラフ地震時の「防災拠点」と、元気な市民の避難所機能を果たせるようになれば、足りない避難所住宅の解消に少しはなるでしょう。ペット同伴避難も可能ですから。
◎高知県ではL2想定で南海トラフ地震が発生すると7・7万戸の住宅が必要。現時点では2・3万戸しか確保されていません。二葉町防災会と下知地区減災連絡会で、7年前から「どこのドライエリアへ避難するのか?」「どこで避難所生活をするのか」明らかにしてほしい」と情報開示の要求をしていますが、いまだに県からも高知市からも返答がありません。
行政とはそんなものです。地域代表の坂本茂雄県議や高木妙市議を通じ、県議会や市議会で何度も質問してもらいましたが、いまだに具体的な施策の回答がありません。「命を守る」「命をつなぐ」「生活を再建する」の問題も行政側の対策は3割以下でしょう。
それでは地域の高齢者は「死んでしまうので」まともな住居、空き家に住ませてやりたいということで、仁淀川町長者地区との地域間交流を6年前からしています。地元の協力も得られ、広域公民館施設や空き家の何軒か紹介いただきました。仁淀川町の大石町長も好意的です。しかしながら、肝心の高知市と高知県が動きません。東日本大震災から10年経過してもそれが現実です。
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