下知地区減災連絡会の広報紙「広報下知減災」。年間3回程度発刊され2300部が下知地区の18の単位自主防災会を通して下知地域住民に配布されています。
編集・発行人は坂本茂雄下知地区減災連絡会事務局長です。今回の2022年2月・第27号は、特に内容の濃い記事満載でした。
1面は「事前復興まちづくり計画」を8年以上前から実践し、「見える化」している徳島県由岐地区。2021年12月21日にそのリーダーの1人である井若和久さん(徳島大学人と地域共創センター学術研究員・由岐地区在住)に講演いただきました。また現地からZOOMにて浜大吾郎さん(美波のSORA会長)も参加いただきました。
「住民主体の事前復興まちづくり~徳島県美波町由岐湾内地区の挑戦」と題して8年間の歩みの成果と課題を詳細に説明いただきました。
成果としては、地域で「事前復興まちづくり計画が認知された。」「高台住宅地の開発」「土地利用の立案と町計画への提言」「地域継承意識の醸成」「美波町への波及」などが挙げられています。
特に単なる災害抑止や災害復興計画にとどまらず、地域継承意識の醸成事業として、「コミュニュティ・カフェ」や「学校連携」「海山連携」などが具体化しているところが素晴らしいと思いました。
また「課題」としては、いくつか深刻な問題もあるようです。
「避難行動要支援者の対応が充分ではない。」
「集落単位活良好な避難所施設が確保できない。近隣に仮設住宅商店街をたてる土地がない。」
「防災集団移転促進事業緩和や地区防災計画の制度だけは解決できない。」
課題は、由岐地区が「事前復興末づくり計画」を住民主体で実践してきたゆえの気づきであり、獲得目標です。
わたしなりに当日の講演会の様子をブログにm止めてみました。
住民主体に事前復興まちづくり(井若和久んさん講演)
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-a5121a.html
ふるさとの守り人をめざして(浜大吾郎さん講演)
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-a90096.html
読売新聞が記事にしていただきました。
事前に復興計画を
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-2166f5.html
先進地域ゆえの「課題」や「悩み」があることがよく理解出来ました。
2014年に美波町の皆様が下知へ訪問いただいてはじまった地域間交流です。その後も個人的に訪問して情報交換はしてきました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-5095.html
(美波町自主防災連合会の皆さんとの意見交換会)2014年
今回の講演会の後に、2022年1月に高知市議会議員の高木妙さんたち4人の市議さんたちが、美波町由岐地区を訪問されて意見交換をされました。とてもいいことです。
https://www.facebook.com/tae.takagi/posts/2446041098860943
広報下知減災の2面から3面は「1年越しの高知市との意見交換」がまとめられています。」
「各課からの回答」を読んでいて、「机上論」や「行政得意の悪平等主義」へのとらわれが多いことに辟易します。
とくに「防災政策課」の回答は酷い。
「広域地域間交流と、どこの避難所へ行くのか明確にしてほしい。」と地域コミュニュティの維持と、避難先の事前交流の必要性をこちらは主張しています。
防災政策課の回答は「市として当該候補施設にどの街にお住いの方を広域避難していtだく可能性をになるのか事前に決める予定は現時点ではありません。」とか地域コミュニュティ維持に配慮しない「悪平等主義」にとらわれていますね。
阪神大震災時に仮設住宅や震災復興住宅の入居を神戸市は地域コミュニュティを一切無視して悪平等な抽選にしました。それにより、震災関連死や孤独死が激増しました。
その苦い体験を神戸市長田区鷹取東地区の人達は、」2004年の新潟中越地震尾の被災地である山古志村(現在は長岡市に統合)に伝え、山古志村では地域コミュニュティごとに避難所生活を送り、仮設住宅暮らしも貫き、全村避難。全村帰宅を成し遂げました。ちゃんと震災の教訓を高知市防災性先化は学習してほしい。
http://kenchan-radio.sakura.ne.jp/dokodemo/whatnew1/nishida/nishida1.html (神戸と山古志からの教訓とは)
http://kenchan-radio.sakura.ne.jp/dokodemo/whatnew1/nishida/yamakoshi.html
県が主催している「高知県事前復興まちづくり計画」への計各段階からの住民参加がなされていないとの指摘に対して「具体的な事前復興計画は市町村がつくります。あくまで県は沿岸市町村の事前復興計画の方針を決定する場」にあるとか。
逆に言えば「県の検討会」では下知地区他低地の市街地の震災後の長期浸水対策が全く議論されていません。市町村ン歩特性として「県が議論の俎上に上げていない課題を議論してはいけない。」という地方公務員の「特性」があるので、県の計画が「ざっとしたものであれば、市町村の事前復興計画はより粗悪になります。
防災政策課の長期浸水地域への救助救出計画も「完全な机上論」でした。浸水地区に救命ボートを配備するという「前向き」な発想が皆無な事には驚くばかりです。
私たちは2019年に地域に救命ボート(浮力体としてのカヤックとボードを配備しています。
机上論としての救助救出計画(高知市防災政策課)
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2021/02/post-f8e4b0.html
地域としての実践的な取り組み
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-28bb1f.html
其の他の意見交換も生憎のコロナ禍で進展していません。コロナもまた災害であり、疫病と同時に日本では自然災害(地震・津波・噴火・台風・洪水)は起きていまた。
今後もより真剣な意見交換は必要であると思います。
4面は「1・17のミニ慰霊祭:の報告と「3・11ミニ慰霊祭とZOOM会議の告知」です。
また1月29日にピースウィンズ・ジャパンの竹中奈津子さんのお世話で、オンライン意見交換会「あの日に1日に戻れたら 平時の備え、平時のつながり」を大切に」というテーマで、2011年の東日本大震災で被災された岩手県大槌町職員の四戸直紀さんと、2020年の熊本豪雨災害で被災された溝口隼平さん(リバーガイド)をゲストに意見交換をされました。
わたしは当日前日に退院した母(96歳)を連れて主治医の診察に連れて行っていました。それは訪問看護を週に1日受診するために、主治医の意見書がひつっ用になるからです。2度と母が誤嚥性肺炎を行さないように、言語聴覚士(ST)さんに食事指導をしていただくためです。動画を撮影しているようなのイで、じっくり見たいです。
今回の広報下知減災は中身のある重厚な内容でした。ようやく読解することができました。
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