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2023年8月29日 (火)

映画・水俣曼荼羅見ました

映画・水俣曼陀羅1_NEW
 2023年8月27日(日)ですが、家内の発案で372本の長編ドキュメンタリー映画「水俣曼陀羅」(原一男監督作品)を高知県民文化ホールで鑑賞しました。そういえば映画と言えば、前回は愛宕劇場で家内に連れられインド映画を鑑賞しましたね。

 http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-2ad7c7.html
(長編インド映画を見ました)

 インド映画「R・R・R」は3時間でした。今回の「水俣曼陀羅」はその倍の6時間映画でした。
 2時間の映画が3本あり。合間に休憩。そのあと原一男監督のトークライブ迄あり、午前11財から午後20時近くまで、休憩時間を入れて8時間の長帳場でした。

 感想は「良かった。」と思いました。聞けば撮影するだけで15年間。それを編集するのに5年かかり、20年間かかって完成したそうです。
映画・水俣曼陀羅2_NEW
 裁判所前の報告集会の様子や、患者側と国側、熊本県側との直接交渉の様子も克明に撮影されていました。20年間の間ですので、国や熊本県側の担当者が変わり、対応しています。

 画面を観察していますと、国や熊本県側は、患者側と正対し、対話し、合意形成を図る医師は全くないことがよくわかりますね。愕然としました。国や県の行政側の根拠や信じている者は、1952年の役所の文書とか、水俣特措法とかなどでした。役所は役所の書いた文章(公文書と称している)しか信じないし、行動履歴の根拠はそれしかありません。

 あまりの酷い対応に激高したかんじぃの家族や支持者が声を荒げる気持ちは痛いほどわかります。噂には聞いていましたが、これほど国側や熊本県庁が不誠実でやる気のなさを見ると、私がその場にいたら、より激高していたことでしょう。

 個性的な人物が登場し、コメントしたいところですが、ゆっくり「総括」する時間がありません。

 映画終了後原一男監督のトークも聞きました。製作20年のパワーを感じました。「水俣曼陀羅 製作ノート 原一男・著」を購入しました。さいんをしていただきました。。

「西村健一様 悶え神 原一男 2023・8・27」でした。
映画・水俣曼茶羅・政策ノート1_NEW

 サインには「悶え神」と書かれました。水俣問題の先覚者である作家の石牟礼道子さんの言葉でした。老人施設に入られておられ、車いすに座りながらも体は常に動いていますが、あたまはしっかりしていました。

「悶えて加勢する。」

 付き添われていた昨夏の渡辺京二さんが解説されました。
映画・水俣曼茶羅・政策ノート2_NEW
「自分が何の加勢もできんから、せめてね、せめて嘆き悲しみを共にしてやろうということですよね。それは部落で何かあると、人の事をえらい心配して,人のことなのにさ、我がことのように悶える人がいるというわけですよ。

そのことを悶え神というふうにぶらくではいうそうです。」

 今回の感想はこれだけ。後から思い出したら書きます。
来年2月には高知県立美術館で上映される予定です。田辺高英さんありがとうございました。
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2022年10月12日 (水)

文藝春秋11月号を購入しました

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 久しぶりに文藝春秋という月刊雑誌を読みたくなりました。しかし母(96歳)の在宅介護していますので、街中の本屋に行くことは出来ません。早朝の散歩コースにはコンビニに雑誌を置いてはいますが、この種の「堅物の雑誌は置いていません。

 コンビニの雑誌販売コーナーも最近はどんどん縮小されています。「活字世代」としては寂しい限りです。高知駅のコンビニであれば置いている可能性があるかもと思い、早朝の散歩に行くとありました。1000円(税込み)出して購入しました。
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 特集記事としては「3期目に入る”皇帝”の暗部 習近平の仮面を剥ぐ」という仰々しい特集であり8人の識者が記事を書かれています。

 城山英巳氏のレポートには感心しました。父親は共産党の幹部でしたが、文革時代に失脚し投獄された。息子の習近平も「反動分子の息子」として進学の機会をはく奪され、農村に下放(追放)されていました。

 家族を塗炭の苦しみに追い込んだ文化大革命を発動した毛沢東でしたが、習近平は今や恨むどころか、も毛沢東を模倣し、新たな独裁者をめざdしています。

「父を打倒した毛沢東が発動した文革も共産党の一部であり、共産党の中で生きざるをいえない自分の運命を、父親と重な合わせたはずだ。

 父親も自分も毛沢東の下で生かされているのであり、毛沢東の否定や批判という「発想は毛頭ない。毛沢東がすべてなのだ。同時に中国の権力闘争の厳しさも肌で感じ、こう痛感したに違いない。

 「勝たなきゃそうにもならない」父親を反面教師に共産党で生き残れるかを学んだはずである。」

 習近平の父親は革命第1世代であり、党幹部でした。しかし文革時代に反党分子とされ16年間投獄されていました。毛沢東の死後釈放され、「4人組」の失脚後「改革勢力」のリーダーとして復活し、再び党幹部になり全人代の副代表になりました。

 しかし1989年の「天安門事件」での鄧小平の学生や青年たちへの仮借ない弾圧に抗議し、再び要職をはく奪され、地方に追放され生涯を終えました。

 習近平は父親の名声やコネも利用し、党内で出世し、権力を握るとも言う沢東を模倣した恐怖政治体制を構築しました。なんとも「おぞましい」独裁者ですね。
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 おもしろい記事は、渡邊恒雄氏の「文藝春秋と私」という寄稿です。100歳まで生涯1記者を自認する現在96歳の渡邊氏の文章は日本の政治史そのもの。」面白い記事でした。

 塩野七生さんの寄稿や、明徳義塾の馬淵監督を正当に評価した「明徳・馬淵監督の30年」という随筆も面白かったです。
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 「読書の秋」でもあるので、たまにはこの種の雑誌を精読することもお勧めします。
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2022年10月10日 (月)

時代の熱気にあてられ、時代に取り残されてしまった人たちを生んだ「学生運動」の記録

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 週刊現代2022年10月8日号の伊東潤氏のエッセイ「時代の熱気にあてられ、時代に取り残されてしまった人たちを生んだ「学生運動」の記録」というテーマに惹かれたこともあり、久しぶりに週刊現代を購入しました。


 


 3冊の本が紹介されています。「1966年早大学費闘争の記録」。1966年の早稲田闘争が始まった頃は、私は田舎の中学生でした。断片的に報道される学生運動の報道に強く関心を持っていました。68年・69年と全国各地に学園闘争の嵐は吹き。69年に高校生になった頃も、田舎で高校生反戦会議の結成大会に参加していました。


 


「彼は早稲田で死んだ」という書籍は、1972年に早稲田の学生がある党派に拉致されリンチされ殺害されるという凄惨な事件がありました。1973年に私はある大学に入学しましたが、サークルの先輩たちは「早稲田闘争」に参加されていました。このころには内ゲバも盛んになり鉄パイプでなぐリあうようになり、頭部を強打され亡くなった知り合いもいました。以後対立党派同士凄惨な襲撃が繰り返され、学生運動は下火になりました。


 


 


 「連合赤軍 革命の終わりとはじまり」も」20人足らずの革命党派の中で凄惨なリンチ殺人が繰り返され、消滅した連合赤軍。日本の社会運動のブラックホールとして機能し、日本国民の「政治的無関心」の手たる原因です。


 


 私自身も田舎の高校生でしたが、50年経過しても『連合赤軍事件」の思想的な総括はできません。たぶん一生できないと思います。


 


伊東潤氏は「我々にできることは、川口大三郎君をはじめとした犠牲者の事を忘れず、政治的主義主張の違いから人を殺すという愚行を繰り返さないようにすることだろう。」と言われていますが、そのとうりです。


 


 しかし21世紀の現代社会では、中国やロシアの専制独裁国家の異論封殺、人権無視は継続中。ミュンマーやイランなどでも異論を公権力が強権だ夏しています。


 


 民主主義国と称する国でも、自分たちのグループ以外の主張に耳を傾けず、ひたすら排除し、攻撃する集団が右でも左でも目につきます。


 


 小さな地域防災活動でも「異論を聞き、合意形成を図る」ことはとてつもなくエネルギーをがいるし、なかなか難しい。しかしだれからしないと地域社会は崩壊します。


 


 とても疲れる立場ではありますが、覚悟を決めてやるしかない。政治の世界でも同じであるとは思います。


 

2022年4月13日 (水)

自宅を終の住処にする方法

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 「施設に入らず 「自宅」を終の住処にする方法」(田中聡・著・詩想社新書・2021年刊)を久しぶりに図書館で借りて読みました。

 まさに96歳の母の老老介護(現在は母は医療センターに3月21日より入院中)に追われる私にすれば、「教本」になるやもしれないと思い、オーテピアで予約申し込みを3月初めにしていました。3週間後の3月30日に下知図書館から連絡があり、ようやく借りることが出来ました。

 筆者の田中聡氏は建築設計士であり、介護施設の施設長もされておられました。その知識と経験からの表題のような提案をしています。

 ただし一読して見て、自宅での在宅介護は、比較的介護度の低い場合のお話が主体であり、うちの母のように96歳という超高齢者で、要介護3(4が出る可能性があります)の場合は、てきようしないのではないかと思いました。

 記述の中で身につまされた箇所がありました。(長文引用します。)

「介護のために家族が仕事を辞めることは絶対に避ける。あくまでも仕事を続けながら、できる範囲での介護を行う。足りない部分は介護保険サービスなどをうければよいのだ。」(P77)

「介護生活において絶対に100点満点を目指してはいけないということだ。介護するほうもされる側も、ほどよい距離を保ちながら60点ぐらいを目標とし、樹歳は30点ぐらいでもお互いに我慢が出来れば成功とかんがえてもよいくらいでいいのだ。」(P78)

 記述は「一般論」としてさらりと書いてありますが、1番身に染みた言葉でした。

 介護は撤退戦と割り切ろうと筆者は述べています。なるほど。

「仕事が出来る人ほど「介護敗戦」に突き進む。

中略 介護に対して、真面目に前向きに、まさに仕事と同じように取り組んでしまい。仕事が出来る人ほど、これまでの成功体験を介護でも適用しようとしてしまう傾向があるという。

 しかし仕事に向かうように介護に取り組んでしまうと、それは「配線」への直行ルートである。」

「その理由は、仕事に対しては目標を設定し、綿密なスケジュールを立て、自ら汗をかいて実行する。その目標は、ほとんどの場合は成功や成長という結果にリンクしているはずだが、介護は貢献が報われることのない撤退戦だ。」

「前進の期待があるからモチベーションを維持できるが、介護ではむしろ諦めなければならないことが多々起きる。昨日よりは明日の成長を目指す仕事のメソッドとは違う方法論が必要だ。」(P80)

「じりじりと悪化する状況を前提においたとき、最も必要なのは、その戦線を受け持つあなたが最後の瞬間まで戦い抜く精神力を維持することだ。」

「そのために必要なことは、一人で何もかにもやろうとせず、組織や社会の力を借りる。人に相談して悩みをわかってもらい、支援をうけることだ。ただ、肉親が相手だと冷静に判断実行するのは非常に難しいことになる。」

「介護にあたって必要な心構えは「現場の働き者」になるのではなく、プロジェクトマネージャーとしての「マネジメント」を常に意識することだ。

 マネジメントの最大の目的は、いわば顧客であるお父さん、お母さんの幸せの達成だ。そのために必要なのは、介護プロジェクトのマネージャーであるあなたの心と体の健全さと収入をお維持することだ。」

「ケアマネやヘルパーさんらの介護のプロは、あなたのプロジェクトに参加してくれるプロフェッショナルのスタッフだ。

 介護が必要な人に対して、なんでもやってあげるのではなく、その人がまだ持っている力を引き出しながらの関りが重要で自分で出来ることは自分でやってもらう。

 その見極めが出来れば、身体の衰えの進行が遅くなることが期待できるし、介護の作業量の伸びも緩やかになる。」

「そうしたプロの力も借りながら、介護プロジェクトを動かすマネージャーとしてある程度安定した介護体制をつくることを目指すべきである。

 そして安定した介護体制をつくることが、仕事と介護の両立には最も重要なことである・」(P81「老親を施設に入れず、自宅で介護するための心得」)

 年明けからの母の緊急入院2回と、急激な身体機能の衰えは、「ショック」でした。懸命に介護しても報われない現実に何度も打ちのめされました。

 それはどこかで「100%回復しろよ!」を叫んでいた自分がいたのでしょう。ケアマネさんは「60%も回復でよしとしましょう。」と常付根言われていました。

 なるほど介護は「撤退戦」であると。「結果は出ない」「身体機能は落ちる」ことを前提に、気持ちよく母が終末を迎えることができるお手伝いを考えた方がいいということらしい。

 なんだか気が楽になりましたね。立ち直れそうな気がします。

2021年10月 6日 (水)

支援団体関係者の映画「minamata」の鑑賞評論

水俣支援ニュース1
 私は2021年10月2日に「minamata ](アンドリュー・レビタス監督作品・2020年アメリカ制作)を鑑賞しました。私個人の感想文は書きました。


 


https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1281272482320766&id=100013140795740 水俣支援ニュース2
 映画を支援団体の人たちはどう思われているのか、「水俣支援ニュースの22Pから26P)まで記事がありました。


 


 東京・水俣病を告発する会の花房知弥さんは、。表題「ハリウッド水俣映画をどう観るか 史実と創作を巡って」以下のように書かれています。長文の引用になります。
水俣支援ニュース3
「主役で企画者のジョニー・デッブは、自主交渉闘争中の1972年チッソ東京本社で見かけたユージンにかなり似ていた。


 


 ロケ地は西欧の田舎で、流れの緩い川か、湖の周辺らしい。この風景については、水俣を知る人々から見てどうなのか。「似てる」「違う」・・・そんな観点からの鑑賞も面白いかもしれない。」


 


 「①ハラハラ探索・②怪しい誘惑・③悔しい炎」という表題で事実との相違点を書かれています。それは以下です。


 


「けれど、少し気になることがある。それは、この映画がユージンを主役にしつつも、テーマとして彼がカメラを向けた1970年代初頭の水俣病の戦いを描いている故だ。ドラマとしては惹きつけられるが、事実そのままではない部分がある。それを標題3点について「ネタバレ」にならぬ限界まで注釈する。
水俣支援ニュース4
①ユージン・アイリーンが水俣市月浦の溝口家(当時は空き家)に移住した1971年には、既にチッソ附属病院はない。


 


しかしその病院に、水俣病の因果関係を裏付けるネコ事件記録があったことは事実。その記録は、幾人もの尽力で世に出て、企業責任を確定する一次訴訟判決につながった。


 


②ユージンがチッソ水俣工場内に撮影に行ったことは知らないが、少なくとも、そこでチッソ社長がユージンに札束を渡した史実はない。


 


但し、1972年五井事件でユージンに致命的な損傷を負わせたチッソが、暴力障害を世に問わない条件で医療費を払うと言ったことはある。しかしユージンはそれを拒否した。


 


そして他方ジャーナリストの立場として暴力被害の告訴もしなかった。


 


 


③ハリウッドの名作「風と共に去りぬ」でも家が焼き落ちる場面が印象的だ。しかしユージン夫妻の住居兼現像工房の溝口家が放火されたことはない。


 


 ただし、その2軒隣の川本家は、輝夫さんが東京座り込みの同時代、留守家族でその心配に対峙す続けた。


 


 筆者は脇役の真田広之(川本輝夫さんをほうふつさせる)、敵役の国村薫(チッソ社長役)の演技も褒めている。ユージンと英語で話しています。坂本龍一の音楽も含め、作品制作が誠実・真摯になされたことは確かだ。とも言われています。


 


 運動関係者として大事なコメントを言われています。
水俣支援ニュース5
「この映画に限らず、ほかの水俣病映画や作品に対しても、「自分のほうが患者に寄り添っている」とか「事実関係に詳しい」など上から目線の言説を耳にすることがままある。


 


 もちろん討議は大事だが、公式確認から65年も経っても苦難と対峙している水俣の現在を、少しでも多くの人々に伝えたい立場としては、半端な自己主張と誤解されるような言説は控えねばと自戒する。」


 


「私たちが水俣病について伝えたいことに対して、被害・苦難はもちろんだが、同時に患者家族の慈しみ・希望と果敢がある。


 


 この映画はユージンや患者家族の果敢という「肝」を、うまく描いている。それをどう支援運動に繋げるかは、働き甲斐のある宿題だ。」


 


 水俣病は完全に解決・終息した問題ではなく、今もなお多くの人達が苦しんでいる現実に衝撃を受けました。


 


 映画についの反響はいろいろありましたが、尖がった避難をするのではなく、社会運動の基本は、蓮如さんの言われるとうりです。


 


 「難しいことをやさしく」 


 


 「やさしいことを深く」


 


 「ふかいことを広く」

2021年10月 4日 (月)

映画minamataを鑑賞しました

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 2021年10月2日(土曜)ですが、家内の誘いで、大嫌いなハゲタカ量販店内にあるシネコンに行きました。「minamata ](アンドリュー・レビタス監督作品・2020年アメリカ制作)母(95歳)をディサービスに送り出してから。家内と一緒に行きました。
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 日本の熊本県水俣市が舞台であるのに、映画製作はアメリカで行われています。人気俳優のジョニー・デップが主演を務め、水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に描いた伝記ドラマとか。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9

「水俣市の許可が出ず水俣市内での撮影が殆どできなかったらしい。チッソという会社の企業城下町ゆえのこと。」と家内は言います。

 また2017年10月28日にに熊本学園大学の花田昌宜教授に「熊本地震と排除や隔離をしない避難所」ということで講演をいただきました。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2017/10/25/photo.jpg

 その折水俣支援のパンフレットをいただきました。いくばくかのカンパをしましたので、その後も資料や冊子を送付いただいています。
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 世界的にも有名な米国の写真家が水俣へ入り、水俣病と向き合い撮影をしていきます。1971年当時はチッソは責任を認めていませんでした。日本を代表する企業でしたので、地元でも勤務したり、仕事でのかかわりのある人が多く、深刻な被害を患者たちの家族や支援者が訴えても、孤立無援の状態が長く続いたと言います。
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 映画の中で、英語の堪能なうら若きアイリーン・美緒子さんが、どうして、写真家のユージン・スミスを水俣を撮ってほしいと依頼しに行かれたのかが今一つ分かりませんでしたが(富士フィルムのCM取材で面会したそうです。アイリーンさんは母親は日本人で、父親はアメリカ人。当時はスタッフォード大学の学生だったとか。優秀な人だったようですね。
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 映画は2人して水俣に住み込み、被害者他家族と日常的な交流をしながら写真撮影していく様子が描かれていました。家族は最初は「表に出たくない」とかたくなな態度の人達も多かったですが、やはり夫婦で地元に住み込み、2人の真摯な姿勢が理解されるようになっていきました。
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 そのあたりの葛藤や信頼が醸成していく様子は映画でも詳細に丹念に描かれています。途中で写真現像倉庫が焼き討ちにあったり、チッソ工場前での抗議集会の様子を撮影中に、チッソ従業員に暴行され重傷を負いながらも撮影を辞めませんでした。

 当時のライフ誌に掲載したユージン・スミス氏の水俣の写真が世界的な大反響がありました。チッソ側も賠償責任を認めました。裁判でも患者と家族の勝訴がありました。
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 映画は「それで終わり」ではなく、チッソ側は2013年の賠償はすべて終了した。と宣言していますが、実は患者と認定沿い手いない人たちが数多く今でもいて、裁判は継続中です。
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 企業の社会的な責任とは何かを問う秀作の映画でした。是非鑑賞されることをお勧めします。

2021年7月26日 (月)

「スマホ脳」を読んで

スマホ脳_NEW
 「スマホ脳」(アンデッシュ・ハンセン著・久山葉子訳・新潮新著・2020年11発刊)を読みました。最近どうも鬱状態になることが多く、前向きな気持ちになれないことが多い原因が、読んでよく理由がわかりました。

 その昔「WEBはバカと暇人のもの」(中川淳一・著・光文社新書・2009年)を読んだことがありました。

http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-694e.html

http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-2399.html

 2009年であり12年前の著作です。当時中川氏は著作にこう書いていました。

「ネットの現在の世界が希望に満ちていないのは以下の指摘を筆者はしています。

「ネットに煩雑に書き込むヘビーユーザーはテレビを見ても、わざわざカネを払ってまで雑誌や新聞を買わないからだ。そして雑誌や新聞を買ってまで情報を得ようという忙しい人は、そのネタをわざわざ親切にネットに書き込むことをしない。」(P132)

 ネットはマイナーな世界であり、ニッチであると中川氏は言います。その点、テレビは凄いとも。世帯普及率が100%。放送作家が番組を作成して、芸能人に言わせるし。

「これからも人々は大河ドラマと紅白歌合戦を見続け、のど自慢に出演する。」

「ネットは便利である、だが電話ほどの画期性はない。」(P150)
スマホ画面縮小版
 当時はまだフェイスブックやラインとかインスタグラム、ツイッターなどのSNSは創世記であり、まだまだマイナーな存在でした。しかしスマホの登場でSNSやネット環境は劇的に変化したようですね。

 スマホの便利さや機能性は、人間の「脳力(脳の情報処理能力)を遥かに超える情報をどんどん無制限に流すので、疲れ果て、結局知力も体力も低下すると筆者は言うています。
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 「スマホ脳」の著作者のアンデッシュ・ハンセン氏は精神科医。スマホの過度の使用が人間社会に深刻な影響を与え、個人と社会のン病理を生み出していると警鐘を鳴らしています。以下著作で印象に残った文言を表記します。

「自動車や電気やスマホは、あなたや私にとって自然の存在だ。それらがない世界なんて、今では考えられない。しかし今のこの社会は、人間の歴史のほんの一瞬にすぎない。

 地球上に現れてから99・9%の時間を、人間は狩猟と採集をして暮らしてきた。私たちの脳は、今でも当時の生活様式に最適化されている。

 脳はこの1万年間変化していない。 それが現実なのだ。生物学的に見ると、あなたの脳はまだサバンナで暮らしている。」(P10)

「睡眠、運動、そして他者との関りが、精神的な不調から身を守る3つの重要な要素だ。それは研究でもはっきり示されていて、それらが減ると、調子が悪くなる。守ってくれる要素がなくなるからだ。だから生活は快適になったのに、なぜ精神状態が悪くなるのか理解できるようになる。」(P10)
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「あなたが、フェイスブックやインスタグラム、ツイッター、スナップチャットに費やす1分1分が、企業にとっては黄金の価値を持つ。広告が売れるからだ。

 彼らの目的は、わたしたちからできるだけたくさんの時間を奪うこと、あなたや私の注目を巡る軍拡競争の中で、さらに技術が向上する。こうして私たちは、ますます多くの時間をSNSに費やすようになる。そして別のことをする時間がますます減っていく。

 「集中力こそ現代社会の貴重品である」

 この著作で意外でしたのは「マルチタスクは集中力も記憶力もい低下する」という事実です。集中力こそ現代社会の貴重品であると著者はいいます。

 「手書きメモはPCに勝る」という記述には納得しました。それは「ペンだとキーボードほど早く書けないので、何をメモするか優先順位をつけることになる。手書きの場合はいったん情報を処理する必要があり、内容を吸収しやすくなるのだ。」(P98)
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「記憶するためには、集中しなければいけない。そして次の段階で、情報を作業記憶に入れる。そこで初めて、脳は固定化によって長期記憶を作ることができる。」(P100)

 こうも著者は続けて記述しています。

「ただし、インスタグラムやチャット、ツイート、メール、ニュース速報、フェイスブックを次々にチェックし、間断なく脳に印象を与え続けると、情報が記憶に変わるこのプロセスを妨げることになる。いろいろな形で邪魔が入るからだ。

 絶えず新しい情報が顔を出せば、脳は特定の情報に集中する時間がなくなる上に、限られた作業記憶がいっぱいになってしまう。テレビがついている中で勉強しようとして、おまけにスマホもいじっている。脳はあらゆる情報を処理することに力を注ぎ、新しい長期的記憶を作ることができなくなる。だから読んだ内容を覚えられないのだ。」(P101)
 
 著者の言う「新しい長期的記憶を作る」という言葉の意味は一読ではなんなのか正直わかりません。「知的営為活動」のことではないかと私は思います。

 1ホーンを開発したスティーブ・ジョブズや、フェイスブックを開発したマーク・ザッカーバーグは、それこそ「たぐいまれなる:集中力と、「新しい長期的記憶を作る」作業を真摯にやり続け社会に登場させました。しかし世界中の多くの人たちが日常生活の中でスマホやSNSを使用し続けることで、創業企業に莫大な収益をもたらせましたが、同時にとてつもない被害を人類に与えていることも事実です。
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 自戒を込めて、著作のP244からP249に記述されている「デジタル時代のアドバイス」はとても納得しましたので、書き写しました。

デジタル時代のアドバイス

◎自分のスマホ利用時間を知ろう

 1日に何度スマホを手に取り、どれくらい時間をかけているか把握するために、アプリを使ってみるといい。そうすればスマホに奪われている時間が一目瞭然だ。自分を知ることが、変化への第1歩になる。

◎目覚まし時計と腕時計を買おう

 スマホでなくてもいい機能は、スマホを使わないようにしよう。

◎毎日1~2時間スマホをオフに

 毎日2時間、オフにすることを周りの人にも伝えておこう。そうすれば、返事がないという怒りのメッセージが届いたり、人をイライラさせたりせずにすむ。

◎ブッシュ通知をすべてオフにしよう。

◎スマホの表示をモノクロに

 色のない画面の方がドーパミン放出量が少ない。それによって、どれくらいスクロールをつづけたくなるかが大きく左右される。

◎運転中はサイレントモードに

 危険な瞬間に気が散るリスクが減る。悪いタイミングでお知らせや通知が来ると、一番必要な時に集中が妨げられる可能性がある。それに応答しなかっyたとしてもだ。

職場で

 集中力が必要な作業をするときはスマホを手元に置かず、隣の部屋に置いておこう。

◎チャットやメールをする時間を決めよう

 例えば1時間ごとに数分など

人と会っているとき

◎友達と会っているときはスマホをマナーモードにして少し遠ざけておき、一緒にいる相手に集中しよう。

 そうすれば一緒に楽しく過ごせます。

◎あなたがスマホを取り出せば、周りにも伝染する。

 取り出さないようにすれば、それが連鎖反応になって、皆があなたを見習うはずだ。

子供と若者へのアドバイス

◎教室でスマホは禁止!

 でないと学習能力が低下する。

◎スクリーンタイムを制限し、代わりに別のことをしよう。

 1日のスクリーンタイムは何分までならいいのか、分単位で推奨するのは難しいが、どうしても具体的な数字が欲しいなら、大人も子供も仕事や勉強以外でスマホ他のスクリーンに費やしていいのは最長で2時間だ。

 それでも睡眠、食事、職場や学校への移動時間を除けば、起きている時間の6分の1を費やしていることになる。8歳未満の子供なら1時間が限度だ。私が1番いいと思うのは、別のことをする時間を設けること。宿題をする、運動をする、友達に会うなど、それに集中する時間を決めよう。

◎良い手本になろう

 私たちは相手を真似ることで学ぶ。子供が大人がしているようにする。大人に「しなさい」と言われないようにではなく。

寝るとき

◎スマホやタブレット端末、電子書籍リーダーの電源を切ろう。

 少なくともベットにいる1時間前には。

◎スマホを寝室に置かない

 少しでも眠れないなら、置かないほうがいい。朝起きるために目覚まし時計を買おう。

◎どうしてもスマホを寝室に置くなら、着信音を消しマナーモードに。

◎寝る直前に仕事のメールを開かない

ストレスの対処法

◎ストレスの兆候を見逃さないようにしよう

 不明な場合は医療機関に連絡を

運動と脳

◎どんな運動も脳に良い

 中でもいちばんいいのは心拍数をあげる運動だ。とはいえ、マラソン大会に出ろと言っているわけではない。脳から見れば、ただ散歩するだけでも驚くほどの効果がある。

 とにかく大事なのは運動すること。それで心拍数が上がればなおよい。

◎最大級にストレスレベルを下げ、集中力を高めたければ週に3回45分、できれば息が切れ汗をかくまで運動するといい。

SNS

◎積極的に交流したいと思う人だけをフォローしよう。

◎SNSは交流の道具と考えて

 他の人の投稿に積極的に投稿すれば親近感が生まれ、関係も深まる。スマホからはSNSをアンインストールして、パソコンだけで使おう。

 確かにコロナ禍でも「お酒」が悪者になりましたが、スマホの過度の利用の弊害の方が遥かに実害が大きいと思います。テレビや新聞も読まない人たちが、必要以上にワクチン接種を怖がるけれども、感染を恐れず旅行したり、盛り場へ出かけたりしていて、「怖いな」と思います。

 このところずっと精神的に調子が悪かったですが、それは「読書不足」であったことがようやくわかりました。本当に最近まともに書籍を読んでいません。「集中して書籍を読み」「集中してこうした読書感想文を書く」ことこそが、精神に安泰を呼び、生産性が向上することを理解しました。

 しなければいけない作業が仕事でも地域活動でもたくさんあります。ようやく「復活」できたので、焦らず1つ1つ解決できると思いますので、今後とも皆さま気長にお付き合いをよろしくお願いいたします。

2021年7月13日 (火)

著作権こそ富の源泉ということに気づきました。

ディズニーとチャンプリンを読んで
ディズニーとチャップリン_NEW
 本当に久しぶりに読書をしました。紙媒体の新書版の書籍です。「ディズニーとチャップリン エンタメビジネスを生んだ巨人」(大野裕之・著・光文社新書・2021年刊)

 まさに今の時代はコロナ禍であり、東京五輪の興業以外の、コンサートや演劇、映画やあらゆる娯楽を禁止圧力をかける政府。しかもその口上が「不要不急の外出は控えること」ということ。エンターテイメントをすべて禁止して、東京五輪だけは別格とか。一体何が面白いのだろうか?

 パソコンで仕事して、スマホでニュース見たり、メールしたりする毎日。意外に頭は付かれています。読書をしてようやく読み終えました。なんだか頭がすっきりします。電子媒体は情報が多すぎて頭が疲れてしまいますね。

 この本を購入した理由は、エンターテイメントを「抑圧」する社会は正しいのか?という素朴な理由からです。W.ディズニーとチャンプリンは20世紀前半の激動する時代で、新しい大衆娯楽(エンターティメント)を開拓した才気あふれる大物。相互に程よい刺激を受けご自身の娯楽ビジネスを発展させていきました。

 世代を超えて世界中の誰もが知っているキャラクターは、チャップリンとW・ディスに―により生み出され、発展していきました。先駆者としての壮大さは読んでいて感じることが出来ました。

「ミッキーマウスは、姿かたちの天においてもチャップリンをモチーフにしていた。チャーリーの帽子の代わりにミッキーには黒い特徴的な耳があった。放浪者のきつい上着とぶかぶかの大きなズボンの対比は、ミッキーにおいては、小さな上半身と丸くて大きなズボンに受け継がれた。」

「チャーリーの象徴でもある大きなドタ靴は、ミッキーの体に比べ極端に大きな靴になった。常につま先を外側に向けている立ち方も共通している。

 ディズニーの生涯の野心とは「もう1人のチャップリンになることでした。」という妹ルースの証言を紹介したが、俳優の道を諦めた代わりに、彼は「もう1人のチャップリン」をアニメーションの世界で創ったのだった。」

 子供ときからチャップリンのあこがれ。、真似をしていたW・ディズニー。俳優の夢は諦めたものの画力を活かして、アニメ―スヨンを創作していく動機もまさにチャップリンであることがとてもよく理解出来ました。知りませんでした。

 実際に対面し、両者はお互いの才能を理解し,敬服し、友情が続いたことも知りませんでした。

「チャップリンはディズニーの才能を見抜き「君はもっと伸びる。君の分野を完全に征服するときが必ず来る。」と予言した同時に、最高の芸術的達成と最大の経済的な成功を達成した稀有な映画人は、若い天才にこう忠告することを忘れなかった。」

「だけど、君が自立を守っていくには、僕がやったようにしなきゃ。つまり自分の作品の著作権は他人の手に渡しちゃだめだ。」

 ディズニーは幼少期からのアイドルに絶賛されても舞い上がることなく、このチャップリンらしい冷徹な助言をあらためて肝に免じ、終生その教えを守り通すことになる。」(P111)

 この著作の「肝」はこの言葉であると思いました。「自分の著作権は他人には絶対に渡さない」

 以前「担い手を大事にしない日本のアニメ業界」という記事をブログに書きました。

http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-04ef5d.html

 クリエーターが、自立しきちんとした報酬が保証されない限り、いい作品をどんど生み出すことは不可能です。チャップリンはその「肝」をディズニーに伝えました。ディズニーはその教訓を守り発展させました。

 日本のアニメ業界の大手会社スタジオ・ジブリが事実上倒産しました。対象的にディズニー社は今や世界のアニメーターを集め3Dアニメ分野でも突出し、世界を席巻しています。アニメ制作者の待遇もよく、世界から才能を集め続けているようです。

 アニメ作品だけでなく、アニメが生み出したキャラクターも「お金を生み出し」制作会社が潤い、従業員の待遇も良くなる好循環を生み出しているようですね。日本のアニメ業界はそうなりませんでした。残念ですが。

 紙媒体の書籍はいいですね。集中して読めます。スマホでニュース記事を読んでいると、脈路なしに広告画面になったり、売込みのアイコンが出てきます。その対応に年寄りは疲れます。

 紙媒体の読者はそのような神経をすり減らす対応がなく集中が出来ます。やはり読書は内容に関わらず必要であると思いました。

2021年4月12日 (月)

音楽や演劇などの芸術は生活の必需品

ライブハウスの苦境_NEW
 コロナ感染症対策で良く政府関係者や自治体の首長らが、無責任に「不要不急の外出することは辞めてほしい。」などと国民へ生活の自粛を強要しています。執拗に昨年から行われ、今も形を変えて行われています。

「不要不急」とは、『広辞苑』によれば「どうしても必要というわけでもなく、急いでする必要もないこと」と解される。行政等から国民に対して行動の自粛を要請する場合によく使われる。

 しかし何が「不要」で、何が必要なのかは、個人により異なります。役所や政治家が、「不要不急の外出はやめろ」「東京渋谷はこんなに人が出ている」とか、「煽る」ことがやたら多い。それで効果があるのでしょうか?

 わかりきったことですが、「無症状のコロナ陽性者を誰でもいつでも検査が出来る体制をこしらえ、あぶり出し隔離する。」「有効だというコロナワクチンを集中的に短期間ですべての国民に2回接種する。」ことがコロナ対策の有効な処方箋のはず。

 しかるに「未だに」検査数は少なく、変異種の検査すらほとんど行われていない。また政府は「コロナワクチン担当大臣」までこしらえたのに未だに(4月6日時点)で全国民の0・5%未満のコロナワクチン接種に留まっています。

 そのくせ東京五輪の聖火リレーは「なにがなんでも」スタートさせました。、また政府の一部に「感染の低い地域限定でもGOTOトラベルを再開する。」などと「正気の沙汰」ではない戯言をいう政府与党関係者がいることにも驚きです。国民の命と生活を守ることが「政治であると」おもってきましたが、政府与党はそうではないらしい。

 国民各位にとって音楽や演劇を楽しむことは、生活の必須であると私は思います。
コンサートへ行く、ライブハウスへ行くことも、仕事や学業の憂さ晴らしに行くし、自己回復手段として、芸術は人を元気にする力があります。

 全体主義的に抑え込んだら効果があるのかと言えば、そうではないと思いますね。

 報道では飲食店やホテルや観光業が大変だと言われていますが、一過性のインバウンド需要に依存しすぎた経営上の問題もあったと思われます。

 その点ライブハウスやコンサートなどは、国民経済的には健全な経済社会です。「癒し」として社会に必要な装置であるし、仕組みです。

 政治は特定の観光業者や飲食業者の救済には多少熱心ですが、イベント関係や音楽関係の幅広い芸術文化の関係者の救済処置はまるでないように思われます。

 このままでは「面白くないまち」ばかりになりそうです。危機感を感じます。

2020年6月30日 (火)

歴史や社会の検証は冷静にすべきです。

「反日種族主義」を読んで
反日種族主義
 「反日種族主義・日韓危機の根源」(李栄薫(イ・ヨンフン)著・文藝春秋社2019年刊)を読みました。以前から気になっていた著作でした。

 読後の感想は「韓国にもきちんとした歴史を検証している学識者がいる」ことへの安ど感と、なぜこのまともな学説が韓国社会で主力にならないのかという素朴な疑問でした。

 著者の李栄薫(イ・ヨンフン)氏はタイトルにもなった「反日種族主義」について以下のように言葉の定義をしています。

「韓国の民族主義は、西洋で勃興した民族主義とは別のものです。韓国の民族主義には、自由で独立的な個人という概念がありません。韓国の民族それ自体で、一つの集団であり、一つの権威であり、一つの身分です。」

「そのため種族と言ったほうが適切です。隣の日本を永遠の仇と捉える敵対感情です。ありとあらゆる嘘が作られ広がるのは、このような集団的心性によるものです。すなわち反日種族主義です。」

「これをそのままにしておいては、この国の先進化は不可能です。先進化どころか後進化してしまいます。嘘の文化、政治、学問、裁判はこの国を破滅に追いやることでしょう。

 そのような危機意識を持ってこの本を読んでいただきたいと思います。この本は、体当たりで反日種族主義、その巨大な文化権力に突進します。」(プロローグより)

 韓国にきちんとした自国の歴史や社会を冷静に論ずる学識者が健在であることに安堵しました。私が報道などで知る限り韓国の「進歩派」と称する学識者や政治家ほど「頑迷な反日主義者」であり、「自らの誤った歴史観にとらわれ、ヒステリックに反日運動をやり続けているおかしな人たちばかり」と思っていましたが、その観察は間違いではありませんでした。

 読んでいて思ったのは、日本は明治以来北海道と沖縄を自国領土に併合し、統合を図りました。同じように台湾や韓国も併合し、自国と統合しようとしました。それが日本の植民地支配の実態でしょう。

 中国にはへいこらするくせに、日本にはひたすら居丈高な態度に終始する韓国人。その原因が「反日種族主義」であったということがわかりました。

 「日本の植民地支配は同化主義でを追求していました。植民地に日本の制度を移植し、できるだけ2つの地域を同質化させ、究極的には日本の1つの地方として編入しようとしたのです。」(P56「日本の植民地支配の方式」                                   
 李栄薫(イ・ヨンフン)は以下のことは韓国の「嘘」を声高に世界に叫ぶ恥ずべきことであるとも言われています。

「国益のためといって誤った主張に固執するのは学問の世界では許されない。」

「事実に基づかず、事実の検証もしなかった大法院8最高裁)の「徴用工判決」

「もともと請求するものなどなかった。-請求権協定の真実。

「独島(竹島)が韓国固有の領土であると証明できる証拠は1つも存在していない。」

「日本軍慰安婦問題の実態を理解しない韓国側の責任の重さ」


「日本人研究者が言い出した「日本軍慰安婦―性奴隷」説の誤り」

「亡国の予感ー反日種族主義の横暴に、韓国の知性と政治はあまりにも無気力である」  
                                          著作の中では、歴史的な事例や文献から丹念に記述されています。上の見出しの項目は、きちんと説明されています。いかに現在の韓国の反日運動が的外れで、根拠薄弱であることを実証しています。勇気のある著作です。

 韓国も政府や学識者、政治家が李栄薫(イ・ヨンフン)さんの著作を熟読し、日本に対する態度を改めていただきたいと思いました。   

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