国民政党自民党の終焉

1955年に保守政党がいくつか集まり自民党が結成されました、ちょうど70年前のことでした。その前に左右の社会党が統一があり、「社会主義政権」への脅威があったことも大きな要因であると思います。
Wikipediaに「保守合同」があります。その記述を引用します。
「左右社会党が再統一されて日本社会党となり、保守政党にとって大いに脅威となった。当時、第1党であった日本民主党は元より、第3党に転落した自由党も危機感を持った。また、日本が社会主義国になる事を恐れたアメリカ、日本の財界も露骨に圧力をかけ始めた。」
「結党当初の自民党は吉田派・反吉田派、党人派・官僚派、戦前派・戦後派など複雑な人間関係、思想対立の要素が絡んでおり、決して磐石であるとはいえなかった。保守合同した当時、三木武吉は自民党について「10年持てば」と言い、松村謙三は「30年後には崩壊する」と予想した。
だが、日本経済の急速な成長やいわゆる「政・官・財」の癒着構造、派閥などによる役職・資金配分のシステムや派閥抗争による擬似政権交代などに支えられる形で時を追うにつれてその政治的基盤は次第に強化されていった。また、緑風会は自身の保守合同への参加は断ったが、やがて会員のほとんどは自民党に移籍し、1965年に自然消滅した。参議院で一定の勢力を占めていた緑風会を事実上吸収したことで、衆参共に保守合同による一大政党が完成した。」とあります。
自分なりにレポートしてみました。保守でありながら、対立している者同士が、「社会主義」の脅威に対抗するために大同団結した政党が自民党でした。その後社会党は旧ソ連邦の崩壊や、社会主義国への国民の幻滅などがあり、1996年頃に社民党と改名し、民主党、新社会党に分裂し、一時期衆参で200議席を持っていた社会党は消滅、以後自民党の単独政権が続いてきました。

自民党が今まで「国民政党」と言われてきた理由が、Wikipediaの説明にある様に「日本経済の急速な成長やいわゆる「政・官・財」の癒着構造、派閥などによる役職・資金配分のシステムや派閥抗争による擬似政権交代などに支えられる形で時を追うにつれてその政治的基盤は次第に強化されていった。」ことにありました。
政治的な対立はあれど、「利害」で一致すれば、過去の恩讐など何事もない。自民党の「おおらかさ」「あっけらかん」「いいかげんさ」こそが、国民政党自民党の強みでした。「昨日の敵は、今日の友」を実践していたのは。国民政党時代の自民党でした。
論争で白黒つけるのではなく。お金で片を付ける。「権力に近いか、遠いかで勝負する。」金権政治と批判されてはいましたが、お金でどちらへも転ぶので、おおらかさがありました。あとくされもない。
ところが安倍晋三政権が9年間も続くと、自民党の「おおらかさ」が消え、レッテル貼りや、分断統治する、まさに自分たちが批判している左翼とまるで同じ体質の排他的、独善的なイデオロギー政党のように変質してきました。
「やれ左翼だ」「やれ媚中派だ。」「自瘧史館だ。」とか議論をせず、相手にレッテル貼りをして排除するやり方は、かつて左翼が大衆にやってきたことと全く同じです。(左翼はその延長で、ささいな違いを許せず、殺し合い迄しました。そして消滅してしまいました。)

国民政党自民党は変質し、極右政党を目指しています。これが自民党党役役員人事で明白になりました。70年続いた国民政党自民党は、とうとう国民政党を辞めてしまいました。残念です。極右政党は存在してもかまいませんが、政権政党になってはいけません。
またFBの投稿でも散見しますが、安倍支持者、高市氏支持者の皆様の「尖がっている」「言葉が過激」「レッテル貼り」発言が多い。今までの自民党支持者の「いい加減さ」「おおらかさが」懐かしい。尖がることと、レッテル貼りで、「左翼と同じ」過ちを犯しているのではないかと思いました。
おおらかで、いい加減な「国民政党自民党」が懐かしい。
« 紙媒体二葉町防災新聞10月号 | トップページ | 公明党の苦渋の決断に敬服します »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 広報下知減災36号(2025.11.14)
- 70歳代の大人の遠足・同窓会に行きました。(2025.11.13)
- 下知交番11月号(2025.11.12)
- 誰のための防衛費増強?(2025.11.11)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 誰のための防衛費増強?(2025.11.11)
- 大丈夫なのか高市内閣(2025.11.05)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
「国政との関連」カテゴリの記事
- 誰のための防衛費増強?(2025.11.11)
- どんどん古家が解体されています。.(2025.11.08)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 72歳になってしまいました。(2025.10.03)
「政治資金問題」カテゴリの記事
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 高知は2議席・東京は30議席(2025.01.08)
- 政治資金問題のドロドロ(2024.12.10)
「自民党の自壊現象」カテゴリの記事
- 天皇家はなぜ靖国神社参拝をしないのか?(2025.10.25)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 自民党総裁選挙は「ようやく」終わりました。(2025.10.07)
「極右政権はNG」カテゴリの記事
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 自民党総裁選挙は「ようやく」終わりました。(2025.10.07)
- 国民不在の自民党総裁選挙(2025.09.17)
「コミュニケーション能力」カテゴリの記事
- 何でも言える「同窓会」は宝物です。(2025.11.15)
- 広報下知減災36号(2025.11.14)
- 70歳代の大人の遠足・同窓会に行きました。(2025.11.13)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 台湾気象庁の関係者が来訪(2025.10.05)
「日本も連立政権時代に」カテゴリの記事
- 日本経済新聞の1面コラムは面白い(2025.11.07)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 外国人との明るい共生社会の構築(2025.10.01)
- 自民党総裁選挙の意義目的は?(2025.09.26)
「自民党支持者の悩み」カテゴリの記事
- 日本経済新聞の1面コラムは面白い(2025.11.07)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
「自民党の常識・社会の非常識2025」カテゴリの記事
- 誰のための防衛費増強?(2025.11.11)
- 日本経済新聞の1面コラムは面白い(2025.11.07)
- 日経1面のコラムは秀悦(2025.10.24)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
「自民党総裁選挙2025」カテゴリの記事
- 誰のための防衛費増強?(2025.11.11)
- 日本経済新聞の1面コラムは面白い(2025.11.07)
- 日経1面のコラムは秀悦(2025.10.24)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
「2025自民党総裁選挙」カテゴリの記事
- 大丈夫なのか高市内閣(2025.11.05)
- 天皇家はなぜ靖国神社参拝をしないのか?(2025.10.25)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
「2025自民党総裁選挙の意義目的は?」カテゴリの記事
- 天皇家はなぜ靖国神社参拝をしないのか?(2025.10.25)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)
- 国民政党自民党の終焉(2025.10.11)
- 5人候補者すべてが「防災庁」設置に賛同とか(2025.10.04)
「外国人との明るい共生社会」カテゴリの記事
- 天皇家はなぜ靖国神社参拝をしないのか?(2025.10.25)
- 日経1面のコラムは秀悦(2025.10.24)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 第2回総合防災訓練意見交換会(2025.10.18)
- 公明党の苦渋の決断に敬服します(2025.10.12)
「国民政党自民党の終焉」カテゴリの記事
- 日本経済新聞の1面コラムは面白い(2025.11.07)
- 天皇家はなぜ靖国神社参拝をしないのか?(2025.10.25)
- 日経1面のコラムは秀悦(2025.10.24)
- どうなった「政治の金」の問題 おぞましい極右政権(2025.10.21)
- 石破総理の戦後80年談話は秀悦(2025.10.13)


コメント