日米首脳会談を眺めてみて
日本時間で週末の2025年2月7日に米国ホワイトハウスで行われたトランプ米国大統領と石破日本国首相の日米首脳会談はまずは「成功」したのではないか。
ただでは転ばないトランプ大統領ですから、彼が喜ぶ「貢物」を日本側は持参したことでしょう。黄金の鳥取産の兜が好評であったとの俗説までありました。
「礼儀知らずの石破」「不格好の石破がトランプに対抗できないだろう。」「大谷を同席させろ」とか、日本国首相の品格を疑う、主に旧安倍派の支持者と思しき人たちの誹謗中傷は、残念ながら日米首脳会談は成功したので、吹っ飛んでしまいました。
なんせ驚いたのは、あのトランプ氏が、ホワイトハウスの車待合に石破首相を出迎え、にこやかに握手をしたことでした。そしてホワイトハウスの暖炉横に座りにこやかに対話していました。
また首脳会談後の共同記者会見も、トランプ大統領が仕切り、「日本の偉大な指導者だ」とか、石破首相を「よいしょ」していました。どうなっているのか?
石破氏の前の訪問客はイスラエルのネタニヤフ首相でした。ようやく6週間の停戦とイスラエル人の人質が解放され、和平ムードが出てきたかと思えば、「ガザをリゾート地にするために、パレスティナ人は周辺諸国に退去し、そちらで居住してもらいたい。」とか、国連決議すら無視する発言を両者で共鳴して繰り返していました。
なんせトランプ大統領は、1月20日に就任直後から、バイデン前大統領の政策の全否定の大統領令に署名をしまくりました。パリ協定からの離脱。WHOからの脱退表明、米国社会の多様性の否定政策、トランスジェンダーの否定、グリーンランドの買収表明。特に外交面では、麻薬と不法移民を米国本土におくりこんでくるカナダとメキシコに「無関税から25%の関税をかける」と表明していました。誰もが「日本の行く末」を心配しました。
ところが予想外の親善的な対応に、皆が驚いたと思います。私個人の考えにすぎませんが、トランプ大統領は、独自の見解で、イスラエルと日本を重要視したのでしょう。
イスラエルは中東の要。日本は中国の膨張抑止の防波堤。
イスラエルに中東の番人をしてもらい反米の地域大国イランの抑制と封じ込めをかんがえているのではないかと思います。中東新秩序を狙っているのではないか。サウジもカタールもイスラエルとの国交樹立を狙っているのではないか。もしそうなれば、イランは完全に孤立してしまいます。
アラブの大義も陳腐化しているし、イスラム教も文れtる気味で「統一」される機運もない。但し、「1神教」の他の宗教を排斥する主教同士の対立は、数却年続くとは思います。
また日本は中国の隣国。経済でも軍事力でもアメリカに対抗する覇権国家を目指しています。「一帯一路」の世界経済戦略と、「第1列島線、第2列島線」の軍事戦略を自国の経済発展とともに着実に進展させてきたのが中国です。
世界第2位の経済大国ですが、既に日本の数倍の規模の経済力を持ち、軍事費は37兆円を超え、無理やり増加させた日本の8兆円の5倍近い。
独裁国家であり、政治的な自由、言論の自由のナイツ用大国だけに、「やっかいな隣国」です。貿易で輸出入とも中国は1位の国であり、経済的にも依存している部分が多い。
日米首脳会談の次は、日中首脳会談が石破首相にはあります。旧安倍派の支持者の人達は「中国には厳しい態度で示せ」と勇ましいですが、経済力の差や、軍事力の差はいかんともしがたい「現実」があります。
古来より中国は東アジアの超大国でした。聖徳太子の時代から日本は多くを中国から学び、「いいとこどり」をして独立性は保ってきました。日本の歴史の中で軍事占領されたのはアメリカだけです。
今の時代は、太平洋を挟んで「ビルの谷間のラーメン屋」のような日本の立場ではあります。但し、2つの超大国とは、友好的に日本は繋がっているし、経済的にも互換しています。「どっちつかず」ではなく、日本の独自性を世界に対して出すべきでしょう。
その1つは「災害大国・日本」の防災対策の高度化、普遍化でしょう。『防災省』をこしらえ、本気でやれば、日本再生の活路は開けるはずですし、米中両国のみならず、世界が日本を必要としてくれることでしょうから。
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