映画minamataを鑑賞しました
2021年10月2日(土曜)ですが、家内の誘いで、大嫌いなハゲタカ量販店内にあるシネコンに行きました。「minamata ](アンドリュー・レビタス監督作品・2020年アメリカ制作)母(95歳)をディサービスに送り出してから。家内と一緒に行きました。
日本の熊本県水俣市が舞台であるのに、映画製作はアメリカで行われています。人気俳優のジョニー・デップが主演を務め、水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に描いた伝記ドラマとか。
「水俣市の許可が出ず水俣市内での撮影が殆どできなかったらしい。チッソという会社の企業城下町ゆえのこと。」と家内は言います。
また2017年10月28日にに熊本学園大学の花田昌宜教授に「熊本地震と排除や隔離をしない避難所」ということで講演をいただきました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2017/10/25/photo.jpg
その折水俣支援のパンフレットをいただきました。いくばくかのカンパをしましたので、その後も資料や冊子を送付いただいています。
世界的にも有名な米国の写真家が水俣へ入り、水俣病と向き合い撮影をしていきます。1971年当時はチッソは責任を認めていませんでした。日本を代表する企業でしたので、地元でも勤務したり、仕事でのかかわりのある人が多く、深刻な被害を患者たちの家族や支援者が訴えても、孤立無援の状態が長く続いたと言います。
映画の中で、英語の堪能なうら若きアイリーン・美緒子さんが、どうして、写真家のユージン・スミスを水俣を撮ってほしいと依頼しに行かれたのかが今一つ分かりませんでしたが(富士フィルムのCM取材で面会したそうです。アイリーンさんは母親は日本人で、父親はアメリカ人。当時はスタッフォード大学の学生だったとか。優秀な人だったようですね。
映画は2人して水俣に住み込み、被害者他家族と日常的な交流をしながら写真撮影していく様子が描かれていました。家族は最初は「表に出たくない」とかたくなな態度の人達も多かったですが、やはり夫婦で地元に住み込み、2人の真摯な姿勢が理解されるようになっていきました。
そのあたりの葛藤や信頼が醸成していく様子は映画でも詳細に丹念に描かれています。途中で写真現像倉庫が焼き討ちにあったり、チッソ工場前での抗議集会の様子を撮影中に、チッソ従業員に暴行され重傷を負いながらも撮影を辞めませんでした。
当時のライフ誌に掲載したユージン・スミス氏の水俣の写真が世界的な大反響がありました。チッソ側も賠償責任を認めました。裁判でも患者と家族の勝訴がありました。
映画は「それで終わり」ではなく、チッソ側は2013年の賠償はすべて終了した。と宣言していますが、実は患者と認定沿い手いない人たちが数多く今でもいて、裁判は継続中です。
企業の社会的な責任とは何かを問う秀作の映画でした。是非鑑賞されることをお勧めします。
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