「ファンタジア」を観賞
2021年7月17日てすが、家内と一緒に高知県民文化ホールへディズニーの古典アニメーション映画「ファンタジー」しに行きました。
普段地域防災活動では見かけない、若夫婦と幼児がたくさん来ていました。
このファンタジアという長編アニメ映画ですが、先日「ディズニーとチャンプリン エンタメビジネスを生んだ巨人」(大野裕之・著・光文社新書・2021年6月刊)を読んだばかりでしたので、興味がわいたので家内の誘いに乗り一緒に行きました。
http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2021/07/post-e3fc2e.html
(ディズニーとチャプリンを読んで)
そのなかで1930年代は、欧州ではナチスが台頭し、重苦しい雰囲気がありました。1939年に第2次世界大戦が引き起こされ、ナチスドイツは西部戦線で勝利続きでした。チャップリンは勢いのあるナチスに一切媚びず「独裁者」をいう映画作りに孤軍奮闘していました。
一方のディズニーは「ディズニーの1930年代―ファンタジーへの逃避」(P193)と書かれています。不況の中でもトーキー映画に活路を見出し、コスト高のカラー映像にも果敢に挑戦していました。「絶えざるイノベーションこそがブレークスルーになるというビジネスの王道」を歩んでいました。「白雪姫」はその集大成であり大ヒットしました。
その後の「ピノキオ」や「バンビ」ではメガヒットはしませんでした。ディニーは音楽長編アニメ作品づくりに没頭していたようです。「現実の錯覚に惑わされず、ファンタジーが音楽の形をとる」作品でした。
音楽家で指揮者のレオポルト・ストコフスキーとの出会いが「ファンタジー」の核心になりました。
「ロンドン生まれで、アメリカに渡ってフィラデルフィア管弦楽団の常任指揮者を務めていたストコフスキーは、当時のクラッシック音楽の指揮者としては例外的に、メディアに関心を持ち、みずからも映画出演して 中略
ファンタジーが音楽のかたちをとるアニメーションを作りたいディズニーと、ミッキーマウスの大ファンであるストコフスキーが意気投合するのに時間はかからなかった。」(P196)ということで理解出来ました。
2人で何回も打ち合わせを重ね、バッハの「トッカータとフーガ」、ベートーベンの「田園交響曲」、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」、シューベルトの「アベ・マリア」やストコフスキーの「春の祭典」など8曲をアニメーションにつけました。
「完成した作品は、いまだにディズニーのアートの頂点に位置する一作である。緊密な構成と繊細な発色と動きによるアニメーションはもはやモダンアートであり、その隅々-例えば、水中の泡の一つ一つの細かい動きにさえにも鮮やかな表情が描き込まれていて,見る者すべてを圧倒する。
「くるみ割り人形」にのせて進行するマッシュルームの動きや、「魔法使いの弟子」(ミッキーマウス)で、永遠に水を注ぎ続ける箒は、前衛ダンスのようだ。アニメーションは子供向けだという固定観念を打ち破り、現代芸術作品として提示しようとしたウォルトの想いは達成された。」(P198)
しかし「万人が楽しめる作品」ではなく、「脈路もなく繰り出される音楽と抽象画は、娯楽を求める一般大衆には難解すぎた。」ということで、1940年11月に公開されましたが、大ヒットというわけにはいかなかったようです。
今年が2021年ですから、なんと81年前のアニメーション映画です。しかもすべて手書きで描かれているので物凄い作品です。古さはみじんも感じません。ですが手放しでレイさん抱けるかと言えばそうでもない。
マッシュルームの踊りとか、人馬の踊り、カバやワニのダンス。最後の方にキリスト教世界観もあり、アニメ最初の頃の繊細さや、泡の描き方や、光の表現などの繊細さは、終わりの方は「紙芝居」になっていました。作画スタッフも疲労したと思われます。当時1日に手書きで700枚作画するというスーパーなアニメーターが何人かいたそうです。市の超人的な作画のおかげでしょう。
大不況と全体主義の台頭と第2次世界大戦の最中に「ファンタジア」は政策完成されました。ただただ壮大さとアメリカの底力を感じました。
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