新型コロナウィルス感染症に関する高知県条例案について
高知県議会の4会派が、議員提案による「新型コロナウィルス感染症に関する条例(案)」が提起されています。5月9日までパブリック・コメントを受け付けています。画像が県条例案です。
一読しましたが、印象に残らない「さしさわりのない」文章でした。それゆえ「せっかく条例化しても効果があるのかな?」と私は思います。
私は高知県はコロナ感染症対策は県知事以下よく頑張っていると評価しています。また県内飲食店にも県庁が寄り添い協働してコロナ感染症対策(具体的には飲食店には過酷な時短営業や休業)にも、県内飲食店は協力的でした。
東京や大阪など大都市部の知事や、四国でも徳島や愛媛の知事のように「突出せず」やるべきことは浜田知事はきちんとやっていると私は思います。
現在これほど国内に感染者が蔓延した理由は、3つあります。
①症状のないコロナ陽性者をPCR検査で見つけ出し、適度に隔離する処置を、大都市部の自治体はまるでしませんでした。PCR検査は「だれでも」「いつでも」「何回でも」「無料化安価に」できなければいけません。
台湾やニュージーランドはまさにこの方法でコロナ感染症対策を完璧にし抑え込みました。
②病床や病院間の協力体制が不十分でありました。病床の確保は都道府県知事の責務です。感染が蔓延している自治体は病床数が少なすぎます。東京や大阪は確保すべき時期に、「何もしませんでした。」。余計な経済施策に幻想を抱き、肝心かなめの病床確保をしませんでした。
③ワクチンの効果はあるのに確保は後手後手になりました。
外国産のワクチン確保は政府の責務。完全に「出遅れ」ました。国民のコロナワクチン接種率は2%程度です。政府や大都市部の自治体は「国民の自粛」と「協力」に甘え、本来しなければならないワクチンの確保、病床の確保、検査の徹底をしない結果が今日の蔓延を招きました。
新型コロナウィルス感染症に関する高知県条例(案)への私見
条例案の中で大事なところは「第6条」の(県の施策9についての記述です。
↓
第6条 県は、新型コロナウイルス感染症対策として、次に掲げる施策を実施するものと
する。
(1) 情報収集及び調査並びに県民等及び事業者への情報提供
(2) 県民等及び事業者からの相談に対応する体制の整備及び充実
(3) 保健医療提供体制の整備及び充実
(4) 検査及び調査の実施体制の整備及び充実
(5) 新型コロナウイルス感染症がまん延した場合に特に援護を要する障害者、妊産婦
等及びこれにり患した場合に重症化の危険性が高い高齢者、基礎疾患を有する者等へ
3
の支援体制の整備及び充実
(6) 入院を要しない軽症者及び無症状者の療養体制の整備及び充実
(7) 新型コロナウイルス感染症の影響により経営が悪化した事業者への支援
(8) 前各号に掲げるもののほか、新型コロナウイルス感染症対策として必要な施策
特に(4)の「検査の徹底」必要。こう明記すべきです。
「県民自らが検査をのぞめば、いつでも、どこでも。だれでも無料でPCR検査が受けられる体制づくりを行う」とすべきです。
「症状のない陽性者」が動き回ることで、コロナ感染症は蔓延しました。変異種は特に危険なので「検査の徹底」は県医療の基本中の基本です。
また(3)の「保健医療体制の整備と充実」は特に重要。具体的には「病床の確保」です。大都市部はそれを「怠り」ましたから。病院同士の協力体制を構築する支援をするのは県の大事な役割です。手を抜いたらいけないところです。
今回の連休前の大都市部の緊急事態宣言に対して、高知県は「観光施設の閉鎖」「飲食店の休業」をすべきでした。情報を発信し「高知へ来ても何も見れない」ことを徹底すべきでした。
ただそれを実施するための財源の確保は緊急の課題です。国との折衝も今以上にすべきです。県議会も決議をして県知事を支援すべきでしょう。
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