東日本大震災10年目のミニ慰会とオンライン意見交換会
2021年3月11日に高知市青柳公園にて、東日本大震災10年の集いが、午後6時半からおこなわれました。
竹製のキャンドル蝋燭で「3・11」と地面に表示し、蝋燭に火をつけて黙祷しました。下知地区の住民30人が参加しました。テレビ局が3つ(NHK高知放送局・高知さんさんテレビ・テレビ高知)が来ていました。
狭い場所で、カメラの位置取りで、あれこれしていました。NHKのご指名で「生中継します。しゃべる時間は1分ほど。そのあとに5分30秒ほどの下知地区の長期浸水をテーマにした番組を放映します。」とのこと。要するに前触れで少しだけ登場し、あとの編集したテーマ番組(今回は長期浸水問題)への先導役であることが、ようやく理解出来ました。
夕方のローカル・ニュース枠で放映されたようです。録画で後で視聴します。
格井直光さんとリモート交流しました。
夕方は高知市青柳公園での東日本大震災のミニ慰霊をしました。
その後会場を下知コミュニティセンターに移動して、宮城県名取市閖上(ゆりあげ)の住民リーダーの格井直光さんから「閖上の10年とこれから」の話を傾聴しました。
「やはり地域のコミュニティは大事です。」
「避難生活の間も芋煮会をやり続けました。住民同士の絆になりました。」と言われていました。
でもそれは大変な労力であったと思います。講演後にいくつか質問をしました。
格井直光さんへのご質問
①そもそも論ですが
名取市は閖上地区は海が近く甚大な津波の被害がありました。
しかし名取市役所や市民会館周辺部は被害を受けていません。高知市と違い安全な地域が平野部にあるように思いました。何故集団移転をされなかったのでしょうか?
東松島市では海沿いの大曲地区は甚大な被害が出ました。2015年に見学した集団移転先は、矢本西団地でした。震災後4年後には個人の住宅や災害公営住宅(平屋形式)が建築されていました。
2015年度は閖上地区は盛り土工事(嵩上げ)の真っ最中でした。私個人は2016年にも閖上を訪れました。閖上港付近も水産加工会社は建設されていました。統合した閖上小中学校が建築中でした。
盛り土整備も高台整備も時間がかかります。2015年に訪れました石巻市雄勝地区では、震災直後は被害住民の大半が高台移転を支持しました。しかし10年経過して整備された高台にはほとんど家屋が建っていません。
閖上地区は盛り土工事に長い年月が経過しましたが、何割の地区の人達が戻られましたか?他の地域より戻られた人は多いように思います。ばらばらに避難された方を繋ぐ絆が「閖上復興だより」でしたのでしょうか?
②名取市も津波の大きな被害がありました。閖上には慰霊碑があり、記念館もあります。
他の被災地域にあるような「震災遺構」がありませせん。
2015年に見学した石巻市の門脇小学校跡や、大川小学校跡も震災遺構として残されると聞きました。震災遺構は見るだけで、一瞬で津波の怖さがわかります。
名取市や閖上地区は震災遺構を残さなかった理由を教えてください。
③閖上復興だよりや、閖上だよりは地域コミュニュティ紙として内容もとても重質しています。地域行事満載です。仙台市という大都市近郊でありながら地域コミュニュティがしっかりあります。
コニュニティー作りで工夫されていることはありますか?また下知地区でこういうことをしたらいいよというご助言があればお願いします。
④戻ってこられた人たちの年代別人口比率はどうですか?子育て世代や現役世代は戻られましたか?また他の地域からの移住された人はおられますか?
⑤「防災は事前対策がすべて」言われます。格井さんのアドバイスとして、事前対策として地域として是非やったほうがいい。ということがありましたらお願いします。
成功事例などがありましたらよろしくお願いします。
格井さんはまとめて答えていただきました。
「東松島市のように当初は集団移転をのぞんでいました。しかし名取市の有識者の委員会で、集団移転は否定されました。現地のかさ上げ後に再建することになりました。」
「名取市は震災遺構がありません。私達は閖上に唯一残った笹かまぼこ工場跡も市の意向でて撤去されました。」
話を聴講し厳しい現実を知りました。でも閖上には希望があると思いました
。
「閖上は子育て世代に人気があります。名取市は子育て支援に力を入れています。」
まちづくりの担い手も育っているようです。また芋煮会やお祭り以外に、住民の作品展を公民館で開催したら大好評だった。」とのことでした。
また格井さんが編集長をされていた閖上復興便りは60号まで発行され、離ればなれの避難生活されていた閖上住民の絆になっていました。
また同時に全国に閖上の支援者を数多く産み出しました。市役所の広報紙ではそうは絶対になりません。
格井直光さん達の閖上の皆様に敬意を表します。大変ご多忙のなか、ご出演いただきありがとうございました。
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