沖縄の人達の自然災害対応力には感服
旧聞ですが、「ビックコミック・オリジナル」(2018・8月20日号)のP195の宇田智子さんの随筆「大雨なので休みます」は興味深く読ませていただきました。筆者は沖縄に移住し、那覇市の市場の中でひとりで古本屋の店主をされています。
「沖縄の人は台風に慣れている。台風がが発生するとすぐに進路を確認し、外を片付けて食料を買いこむ。イベントの中止も早めに発表する。その潔さには毎回驚かされ、楽しみにしていた客の側としては「もしかしたらそれるかも知れないのに」と思いたくもなるものの、判断を延期すると余計に損害が大きくなるのだろう。
全国ニュースではほとんど報道されないところで、黙々と天災に対応し続けている。」
台風が常に襲来する沖縄。商売人も会社員もそれぞれが独自の判断で「危険回避」をしています。宇田智子さんの沖縄の人達の台風時の行動履歴を記述していますが、小気味いい。常に判断の主役は自分自身であるからでしょう。
決して他人任せにしません。当たり前のことですがなかなかできないもの。
「会社に勤めていた頃「台風だから会社は休みにするべきだ」とか「大雨なので休みます」なんてとても言えなかった。特に東京で働いていたときはそうだった。」
「台風や大雪の予報が出るといつもより早く家を出て、帰るのかと心配しながら仕事をした。・駅の大混雑にまぎれながら、「どうしてみんなこんな日にも会社へ行くんだろう」と人ごとのように眺めていた。」
「本当は、会社が通常営業であろうがバスが走っていようが、出勤するか休むかは自分で決めることだ。もちろん何があっても休めない職種もあるけれど、バスが止まれば休みになるような会社なら、自己判断で休んでもいいのでは。
私はそういう判断をさぼってきたので、ひとりになってから(沖縄で古本屋の店主7になってから)途方に暮れるはめになった。」
そしてこう結論されています。
「災害のときは、会社よりも身の安全を優先するのが、そして自分の行動道は自分で決まるのが。どこでも当たり前になればいい、バスを恨んでいても始まらない。」
今年の日本は災害が多発しました。6月に大阪北部地震。7月に西日本豪雨。猛暑もありました。相次ぐ台風襲来。9月に台風21号の襲来で関西は大きな被害が出ました。翌日北海道での大地震と大停電。その間に火山の噴火もありました。どこで災害に遭遇するのかわかりません。
要は自分や家族の命は自分で守ることです。自分の判断を放棄し、他人頼みでスマホの画面見て駅で帰宅難民になってしまう。これでは「災害対応力」は極めて弱い。
「自己責任」ですばやく危機管理をされる沖縄の人達は凄いと思いますね。
そう言えば沖縄の義父母は副業で駐車場経営をしていました。台風で会社が休みになると近くの映画館が賑わうので駐車場が大盛況になるのです。本当に忙しそうにしていました。「逞しい」と言えばたくましい。
« 宝永町・中宝永町・南宝永町ブロック意見交換会 | トップページ | 坂本茂雄・県政かわら版57号 »
「ユニバーサルな防災・減災対策」カテゴリの記事
- 防災省構想には賛成(2024.09.06)
- 下知交番・8月号(2024.08.09)
- 猛暑が「災害級」であれば「避難所」をつくるべきではないのか。(2024.08.02)
- 橋本笙子さんの講演を聴講しました。(2024.07.22)
- 下知地区・弥右衛門部会での岡村眞先生防災講演会(2024.07.19)
「危機管理の意識」カテゴリの記事
- ふざけるな自民党!!(2024.09.16)
- 紙媒体・二葉町防災新聞9月号(2024.09.10)
- 防災省構想には賛成(2024.09.06)
- 広報下知減災33号(2024.09.04)
- 高齢者等避難は出ました。(2024.08.29)
コメント