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2017年9月17日 (日)

岡村眞先生・提供資料の凄さ

 今まで何度も岡村眞(高知大学名誉教授・高知大学防災推進センター客員教授)さんの防災講演会は聴講させていただきました。長年の淡水池での地質調査の結果から、過去6000年間に25回も巨大地震が南海地震として起きていることを言われています。

 役所などの公式記録によっても南海地震はこの600年の間に、1498年(明応地震)、1605年(慶長地震)、1707年宝永地震、1854年安政地震。1947年昭和南海地震。とほぼ100年周期で起きています。そのことも岡村先生に教わりました。

 今回高知市はりまや橋商店街での「はりまや夜学」にしましても、ご当地に関連する資料をかならず配布していただきます。それはとても貴重です。
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 高知市の市街地の大半は「海抜0から2M以下の低地」であることがわかります。」海抜が5Mから10Mぐらいある旭や鴨部や朝倉は鏡川の扇状地であることが理解できました。扇状地というのは、河川が増水し山間から低地へ流れ込むときに土石流となり扇状の土地を形成することです。鏡川もけっして「安心できる河川」ではありません。

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 高知市では安心して居住できる土地がとても少ないことがr近い出来ました。はりまや橋商店街を中心とした標高図では周辺は全て海抜が、0Mから2M以下の低地。1キロ東にある私が居住している下知地域は全域が海抜0メートルです。
 
  はりまや橋商店街周辺の地盤地図を見ましても、全域が「氾濫平野・谷底平野」であり、「盛土地」であることがよくわかります。こうした低地の埋め立て地は、岡村先生によれば「豆腐の上に住んでいるようなもの。硬い地盤の高知城の2・5倍揺れが強いと思ってください。」とのことです。

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 2011年の中央防災会議にて南海地震の想定震源域が、従来の高知、和歌山静岡の1部の震源域から、四国のほぼ全域、和歌山、三重の全域、愛知と、静岡の南部が南海トラフ地震の想定域になりました。
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「東日本大震災は沖合の地震で揺れは弱かったです。そのため津波は1時間後でやってくる状況でした。南海トラフ地震は、自分たちの住んでいる真下で地震が起きます。津波も30分、早い地域では10分くらいで来ます。」とのことでした。

 「とても小さかった昭和南海地震(1946年)は、安政地震(1854年)の4分の1、大きかった宝永地震(1707年)の8分の1でした。しかし地震直後に下知地域と潮江地域は1M地盤が沈下し、堤防が壊れ、海水が地域に侵入し、長期浸水状態となりました。
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 地盤は当時から隆起したわけでも耐震地盤になったわけではありません。昭和21年(1946年当時は、荒れ地か田畑であった下知・潮江地区は宅地開発され、市街化して今やびっしりと建物が建っています。何も事前対策をしなければ、甚大な被害が発生します。

 2012年の中央防災会議で提唱された南海トラフ地震の最大クラスの震度分布図です。高知県全域が6強以上であり、低地の市街地がある高知市、四万十市は震度7と表記されています。揺れ対策も大事です。
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 津波到達時間と津波の高さ。東日本大震災でも津波到達時間は3分ぐらいの誤差だったようです。沿岸部に比べ高知市は浦戸湾の地形(孕の狭さ)で津波高が5M以下になっています。

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 あらためて海に近い海抜0メートルである危険個所下知地域に住んでいることに恐怖を感じます。どんな最悪の地震や災害が起きても自分と家族の命は守りたいと思います。やれることは事前になんでも実行します。

 岡村眞先生は、津波火災も心配されていました。

「タナスカと中ノ島の石油基地施設が危ない。中ノ島の施設は移転すべきです。タナスカは背後地の山手に10M位の土地を造成し移転しなければいけません。県知事が政治生命をかけて実行しないといけないです。

 気仙沼や大船渡のような津波火災が石油基地で起きたならば、高知市市街地は助かりようがありませんから。」
 
  何度地図や資料を見直しても怖いと思います。

 「正しく恐れて、正確に事前対策を実行」する以外に低地の市街地である高知市では助かるすべはないことをあらてめてよく理解できました。


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