「国際信号旗」を何故下知地域で掲揚すべきなのか
元海上自衛官でありました横田政道さん(若松町防災会長)の発案です。どうして高知市下知地域の避難所(一時避難収容所)に国際信号旗を掲揚する必要性があるのか。その理由を明示します。
1)高知市下知地域は低地(海抜0メートル地帯)であり、海に隣接しています。想定される南海トラフ地震後には地域全体が水没し、長期浸水すると言われています。救援支援は、海から来るだろうと想定しています。
(下知コミュニティ・センター屋上からの眺望。海が近いことがわかります。)
2)国際信号旗は、官庁(海上自衛隊・海上保安庁)だけでなく、民間船舶でも広く国際的にも利用されている。国際信号旗による情報通信の意味は,万国共通である。
3)国際信号旗(こくさいしんごうき、international maritime signal flags)は、海上において船舶間での通信に利用される世界共通の旗である。その使い方は国際信号書(こくさいしんごうしょ、International Code of Signals、INTERCO)によって定められており、国際信号旗による信号を旗旒信号(きりゅうしんごう、Flag Signalling)と呼ぶ。
中世ヨーロッパでは、船舶間の通信に旗を用いることが行われてきていた。18世紀にはイギリスのリチャード・ハウが主に数字を意味する複数の信号旗を用い、その数字を符号として単語に置き換え、旗の掲揚を繰り返すことで、文章も含めた通信を行なう方法を考案した。これはホーム・リッグス・ポップハムによって改良され、トラファルガーの海戦でも通信に使用された。これらが発展し、1857年に国際信号書として、国際信号旗が定められた。
(ウィキペディアの記述から引用しました。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E4%BF%A1%E5%8F%B7%E6%97%97
1857年に世界の海を当時支配していた大英帝国が国際信号旗を。船舶間の通信手段として整備し、確立したようです。
AからZまで26の旗があります。1つ1つに意味がります。また2つの旗の組み合わせ、3つの旗の組み合わせで、相互の通信と対話が出来ます。
4)国際信号旗は、偵察ヘリからも発見されやすい。旗を掲揚することで避難所の事情が、正確に支援者側に伝達されます。電源喪失状態でも正確に支援者に伝達できます。
5)一部に「オレンジ旗」の使用も呼びかけられています。しかしそれは「ローカル・ルール」でしかありません。例えばオレンジ旗はヨットレース時には「出艇注意」の意味です。グリーン旗が出艇禁止になりますから。
ローカル・ルールは支援者側に伝達されません。また海外の支援者には全く伝達されません。
6)国際信号旗はその名前が示すように、海外の支援者にも情報伝達が可能です。
現在は若松マンションと下知コミュニティ・センターに臨時に訓練時に国際信号旗が掲揚されているだけです。避難勧告で避難所が開設される折には、すぐに国際信号旗を掲揚し、」情報伝達訓練をすべきです。
将来は下知地域のすべての避難収容所に、いつでも必要時に国際信号旗を掲揚される様になれば、救援支援もより円滑になり、下知地域の「受援力」(支援を受ける力)がより増すことと思います。
公共避難所施設になっている下知コミュニティ・センターに常設掲揚ポールを設置すべく、施設管理者である高知市地域コミュニティ推進課と長い間協議をしてきました。
このたびようやく設置許可が出ました。1つのモデルケースとして活用し、低地の高知市市街地へひろめて行きたいと思います。
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