トイレは水洗できる仕様にすべきでした。
(一般的なトイレです。)
30年前に自宅を新築した折には、両親を在宅で介護するという想定は全くしていませんでした。むしろ当時の主役は生まれたばかりの娘でした。育児対策ばかり念頭においていました。
作家・曽野綾子氏(85歳)が週刊現在に連載しているコラム「自宅で、夫を介護する」が面白い。曽野氏は「自己責任論」の権化のような人でしたが、御主人の三浦朱門氏〈90歳)が認知症になり在宅介護するようになって、言うことが変化しているらしい。
かつて曽野綾子氏はは「寝たきりの老人が生きることには「なぜ、そんなに生かすのだ」「眠り続けているだけの老人を生かす費用は一体誰が出したのだ」と否定的意見が出るこの社会では、高齢者のジェノサイドが当然のように起こる。〈老人を抹殺することには、一種の社会的必然ができている。或いはそれは暗黙の社会的正義だと感じる層さえ出るようになった〉のだ。」と言われていました。
人間立場が変われば、発言も変わると言う例ではあります。曽野綾子氏の「豹変」を揶揄するつもりはありません。ファシスト言論人もまた人間なんでしょう。
いつぞやのコラムの中で「うちはそんなときが来るかもしれないと思い、トイレを全部床なども水洗いできるように家を建築するときにしました。」と書いていることに感心しました。
以下引用します。
「トイレを汚すような事態になった場合に便器はおろかほとんど壁まで洗えるように、床に排水装置をつけることなどすべてを、その頃から用意してしまったのである。」(週刊現代)
そう言えば私なんぞが宿泊する安ホテルは、ユニットバスで、トイレと浴槽が同じ部屋になっています。FRP製ですね。曽野綾子氏の自宅はそうなっ¥ているのか)恐らくそうではないとは思いますが)、トイレを水洗いを出来るようにされているのでしょう。
超高齢者の両親は、最近は尿失禁や便失禁がありきたりになりました。特に認知症の母は、尿意や便意すらわからんことが多く、オムツにそのまま出してしまいます。トイレには行くことありますが、衣服とオムツを降ろす場合に、床に便が落ちる場合もあります。
父の場合は便意を感じても「間に合わない」(最近特に足腰が弱くなり、トイレに間に合わない失禁が増えて来ました。)トイレは両親の寝室がある3階と、茶の間のある2階にあります。酷い時は毎日トイレ掃除をしないといけないのです。
「トイレ全体を水洗い出来たら」随分と清潔になるでしょう。次に家を建てることがあるならば、是非そうしましょう。
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