地震列島日本に住む覚悟
「”地震列島に生きる覚悟”東日本大震災と熊本地震から何を学び、南海地震・津波にどう向かうか」というテーマで、2016年11月26日に下知コミュニティ・センターにて講演会がありました。講師は山本明夫氏(元NHK記者・現松陰大学教授)でした。主催は若松町自主防災会(横田政道・会長)でした。
山本明夫さんんは高知市のご出身。NHKの報道記者をされておられ、阪神大震災や、中越地震、東日本大震災を取材、退職後も熊本地震の現地へ何度も訪問されておられます。講演冒頭から、2011年3月11日の東日本大震災の時のNHKの番組が編集され視聴しました。
津波が押し寄せる気仙沼や釜石の様子は5年経ってみても驚愕することばかり。」最初の報道では、津波注意報でありましたが、画面ではだんだん津波が大きくなり、車が通過していた道路が浸水し、水没して行く有様が映像になっていました。
最初は何ともなかった気仙沼港の石油タンクが、やがて傾き、破損して、流されていきました。釜石でも何台もの車が津波に流されていきました。
「津波は物凄い力で押し寄せます。津波が30㎝の高さで来れば歩けません。2Mで木造の家は浮き上がり流されます。下知地区の場合は高台がないので、5階建て以上の丈夫な建物に駆け上がることです。」
「地震発生後5分で逃げてください。市役所のハザードマップには30分以内に到達などと書いてあります。もっと早く来るでしょう。」
東日本大震災での津波の様子を見せていただきました。改めて気が付きました。津波のスピードが予想以上に早いです。海の近くで津波に遭遇したら到底逃げられるものではありません。
また山本さんは、「覚悟」を常に持っていないといけないと言われました。
「1)大地震はいつ起きるかわからない。
2)起きた時の準備をしよう。
3)正しい情報をキャッチする。
4)火事を起こさない、避難の訓練をする。
5)防災グッズの準備・保存食・水を備蓄する。」
「防災備品として、アルミシート’防寒用)と笛、マスクは必要です。」
「最近ではポータブル蓄電池などもあります。ソーラー・パネルと組み合わせればかなりの電氣を確保することが出来ます。」
また山本さんは下知の事情にも大変詳しいです。空港到着後、お迎えに行かれた横田政道さんと下知地区を車で巡回されたとか。各地の被災地を見られたことからの提案をいただきました。
「青柳公園あたりから、丸池公園、下水処理場あたりまで、5Mは最低嵩上げ盛り土します。そこを避難場所にします。そこをつくれば数千人の住民が逃げることができます。
そうなれば支援物資も来ます。また浸水した地域が復興するまでそこへ留まり生活することも可能です。トレーラー・ハウスやキャンピングカーを全国から集めレンタルします。
体育館のような場所に密集して生活する非人間的な避難生活をするべきではありません。」
一種のスーパー堤防をつくり避難拠点とするだけでなく、復興j拠点とする発想はいいなと思いました。大変参考になりました。
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