第4回下知地区防災計画第4回検討会
2016年1月26日に、内閣府のモデル事業である地区防災計画第4回検討会が、午後6時半より下知コミュニティ・センターで開催されました。
来賓として、初月地区防災連合会会長 松下潤一さん、秦自主防災組織連絡協議会長 中越敏郎さん、潮江南防災連合会事務局長川上政寿さん、(社)防災活動支援センター 伊藤創平さんが出席いただきました。
最初に下知地区減災連絡会会長の森宏さんより歓迎のスピーチがありました。続いて、下知地区減災連絡会事務局長の坂本茂雄さんより、経過報告がありました。
次いで昭和小学校教頭の高石智恵さんから、昭和小の防災教育について説明がありました。昨年生徒へのアンケートをしたところ「地域の防災会を知らない。」「亡さウ訓練に参加したことがない。」という回答が多かった。保護者アンケートでは更に防災への関心が低いという現実に驚愕しました。」
そこで保護者からの要望で。登下校時の昭和小校区の危険個所のチックや津波避難ビル巡り(昨年9月24日)や「防災参観日での防災授業」(昨年10月17日)などで下知地減災連絡会の皆さんにはお世話になりました。
そして学校新聞づくりコンクールで「昭和小減災新聞」が、高知新聞社賞をいただくことができました。大変よくできています。昭和小での防災教育の報告がありました。今回の検討会は伊藤校長先生や大石先生を含め6人の昭和小の先生が参加いただきました。
高知市役所地域防災推進課山中晶一さんからは、今後の地区防災計画のすすめかた、役割と機能についての説明がありました。地域と行政との関係や位置づけについて、とてもわかりやすく説明をしていただきました。来年度(4月以降)も下知減災連絡会が中心になって地域の中で事前復興計画策定のために活動してゆく予定です。
鍵屋一さん(跡見学園女子大学観光コミュニティ学部)から、「事前復興計画への道 幸せになる物語から始めよう」と言う講演がありました。今までの3回のワークショップから導きされた下知事前復興計画コンセプトは「子供たちが伸び伸びと遊べる、どこか懐かしいまち、下知(仮置き)」です。
仮置きということは、今後の地域での継続的な議論により、焦らず決めていけば良いということです。画面で鍵屋一さんは、「災害に強い地域とは」という説明のなかで、「地域外の住民も引きつける市民と取り組む共助の事前復興参画総量の増加」こそが、災害からの被害も低減するし、復旧・復興が早い地域になっています。と言われました。
また自分で対策をする「自助」には限界があります。「公助」(行政の支援)も、現状では増える見込みはありません。「共助」だけが、どこまでも強くできる。と鍵屋さんは言われました。
昨年6月に東日本大震災で大被害を受けられた被災地を訪問し、住民組織の皆様と意見交換をしました。その時も感じましたが、地域コミュニティがしっかり機能している地域は災害での犠牲者は少なく、また災害後の復旧・復興事業もはやめに立ち上げていました。一方で地域の合意形成が遅々と進まない地域では、震災で傾いたままの家屋で不自由な生活をなさっている住民もおられました。転居などで地域内の人口が激減しているようですので尚更です。
「災害に弱い自治会や地域のイメージは、要求するばかりで、自ら動こうとしない市民が多い地区は、災害にも弱く、復旧復興のちからも弱い。やはり地域コミュニティがしっかり機能し、住民各位に事業への参画や関与の意欲が高い地域は、地域の共助が強くなり、災害の被害低下につながるだろうし、災害後の地域の復興もいち早く進展するでしょう。
「課題解決型ではなく、魅力増進型で考えましょう。」とも鍵屋さんが言われました。」事前復興計画は、最近言われている「レジエンス」(弾力。復元力。また、病気などからの回復力。強靱さ。)とは意味が少し違うようですね。
独特の表現で「幸せになる物語づくり」とも言われています。やはり減災活動も楽しくなければいけないし、防災・減災の「課題解決型」の運営では、地域での多様な年齢層への浸透は難しいと思いました。
特に子供たちや子育て世代の現役世代の積極的な参加がなければ、下知地区の事前復興計画の策定においても広がりと厚みがなくなりますね。
第4回目のワード・カフェは鍵屋さんの説明を聞いた後で始まりました。参加者各位が任意に着席したテーブル席(4人もしくは5人)で、最初に「自分の好きなみそ汁の具」の話と自己紹介をからめてしました。
今回のテーマは「幸せになる物語づくり」です。各班から「3つ以上」、下知地区で幸せんになる物語りつくりを参加者一同で出しました。最初に各人がポストイット紙に、アイデアを書き留めます。一段落したところで、同じ趣旨の提案同士をまとめ、班ごとに話し合いをして、班の考えた「下知地区が幸せになる物語」をまとめて書き出します。
その標語なり、文章やなどを、別の班の「作品」を見て巡回しながら「いいね!」と思ったら、赤い〇のシールを張り付けて行きます。
「地域の人達が名前で呼びあえるまちになる。」
「未来の子供たちへバトンをつなぐ 昭和テーマパーク」
「昔遊び(囲碁や将棋)、竹馬やベーゴマなど高齢者が子供に教える。藤波公園の野外将棋のような場所をこしらえる。」
「まちの中心に公園があり、川が流れていて、子どもたちは制約なしに遊ぶ公園があり、母親たちは買い物ができる商業店舗がその近くにある。世代を超えた安心安全なまちに住んで幸せ」
「水辺の公園やヨットハーバーをこしらえる。カヌーやペダルボートなどが気軽に楽しめる。」
今回は各参加者各位が、「下知が幸せになる物語」を出していただきました。今後はその各人のアイデアを活用し、まとめ抽出して、今年度の事業の総括をしていきたいと思います。
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