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2015年12月13日 (日)

第2回受援力向上セミナー


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 第2回受援力向上セミナーは「行政に求められる受援力・・・・県や高知市が受援力を高めるには」をテーマに、2015年12月11日下知コミュニティ・センターで開催されました。講師は西田政雄さん(防災寺子屋主宰)です。

高知県の災害対策を担う高知県危機管理部や高知市災害対策部の「実態」や「中身」もある程度知っている西田政雄さんならではの情報が多数あり、正直驚きました。

 まず中四国の自治体との受援協定はどうなのか?形式的な協定はあるようですが、具体的な中身は充実しているとは言い難いのが現実。「自己完結型」の自衛隊の九州や中国の自衛隊と具体的な支援協定交渉をすべきではないかと西田政雄さんは言います。
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 その理由は、災害時に実働できる高知市エリアの救助活動人員の少なさです。高知市の消防局員は400人ですが、実際に出動できるのは半数でしょう。各地域の消防分団は、最優先は自分と家族の身の安全。次は地域です。

 県警の機動隊員は28人です。所轄の警察は通常業務(防犯など)と交通整地が主体。災害救助は到底無理です。頼りの自衛隊は香南市に650人いますが、最大300人程度しか高知市には来れないでしょう。となると実働部隊は700人前後です。全くマンパワーが足りません。
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 高知市だけでカウントしましても、65歳以上の人口は26%で9万人。認知症・有病者数は1万3千人。各種障害者は1・6万人おられます。34万人人口の3分の1は平常時から災害弱者です。これに地震津波での怪我人が加わります。想像以上です。
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 「医療疎開」を実施するにも、県外の医療機関との情報の共有や、傷病者などの具体的な受け入れ態勢や輸送体制を整備しないといけないです。

 西田政雄さんは「行政側は癖として上ばかり見ています。市町村は県を、県は国ばかり見ています。もっと県民市民と対話し意見交換をして「市民に、企業に支援を求めること」をすればどうだと提案しています。
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 たとえば物資輸送用のトラックや、車両系建設機械、オペレーターや人材の事前登録。民間組織やNPOなどの事前登録をし、「民間救助隊」を事前に組織すべしと言います。
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「土木・建設・医療・福祉関係企業。運転手、重機オペレーター、大工、土工、解体工、医師、看護師、介護士などを事前登録し「民間救援隊」を組織することです。

 サバイバル訓練を現役の自衛官時代に体験されている予備自衛官を把握し組織することも大事です。
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また燃料備蓄や食料備蓄なども全く出来ていません。燃料基地は内陸部へ移設すべきでしょう
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。また公設民営で高台に流通団地をこしらえ、食料、日用品の流通備蓄が安全に可能。ローリング・ストックが出来ます。
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 高速道路が「命の道」と知事が言います。そのほか国道194号線や197号線などは傾斜が緩いルートなので、しっかりと災害対策を事前にすれば物資支援ルートが多様化します。
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 また住民の避難訓練もDIG(災害図上訓練)・災害・想像力ゲームや、HUG(避難所運営ゲーム)などを行い、災害時のイメージをあらかじめ共有することが大事です。

 ご指摘された課題は多く未解決事項が多くあることに唖然としました。

本来は県も高知市も南海地震対策部は、1部長がするのではなく、副知事や副市長が兼務するぐらいの権限と裁量権のある人がやるべきでしょう。」とも言われました。

 西田政雄さんの想定する県と市の「あるべき対策」からいえば、県と市の完成度は20%そこそこであると思いました。

 西田政雄さんや横田政道さんらと6月に訪問した宮城県東松島市。運動公園には巨大な防災倉庫があり、5・5万人の市民全員の3日分の食料と飲料水が備蓄されています。松島市役所は市民に「安心・安全」を提供しています。

 高知県と高知市の災害対策は、到底「安心・安全」とは全く言い難い段階であることがとてもよく理解できました。

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