避難生活に備えて
防災寺小屋塾頭の西田政雄さんの連続講演会の最終回は「避難生活に備えて」でした。2014年11月26日に下知コミュニティ・センターで開催されました。
冒頭に西田政雄さんはこう言われました。
「高知市はまず収容避難施設が全く足りません。地震が起きれ長期浸水地区になる地域に住んでいる市民が12万人いますから。応急仮設住宅を建設する敷地も全く足りません。柔軟にビルの屋上などにも仮設収容施設(野外コンサートの仮設の舞台など)をセットいするとか柔軟に対応すべきです。」
また収容避難所までいくのに避難路が安全なのかと言う問題もあります。廃屋同然の空き家問題もあります。空き家が倒壊して避難路を塞ぐ危険性もあるからです。
「先の国会で危険な空き家(特定空き家)に対する固定資産税の優遇措置を廃止し、更地並みに課税する空き家対策特別措置法がようやく可決されました。でも市町村がやる気にならないと意味のない法律です。高知市も本腰を入れるためには住民の声が必要です。」
「自宅が倒壊していなければ、避難所へ避難しない選択肢も検討すべきです。そのために必要な飲料水や食料、熱源、自家発電装置なども導入を検討すべきでしょう。」
「また高齢者や障害者のための福祉避難所も出来ていますが、数が足らないでしょう。みなし福祉避難所の設置の必要性があります。」
「災害救助法にもとづく、応急措置業務従事者として医師や看護師、薬剤師、助産士などが認定されていますが、介護・福祉関係者は、応急措置者ではないという理由で除外されています。日当ももしもの時の補償もなにもないのが実態です。それはおかしいと行政には言い続けています。」
「避難所運営の私の持論ですが、災害発生直後の超急性期に置いては、独裁と緊急協議は必要です。落ち着いたら自治会をこしらえ合議制の避難所運営を心がけるべきでしょう。」
4回にわたる西田政雄さんの2014年度の連続防災セミナーは終了いたしました。西田さんありがとうございました。
西田政雄さんが講演会の様子を動画にしていただいています。
下知コミュニティセンター防災部会 平成26年度4回連続講座の4回目
http://video.fc2.com/content/20141127WCsHze2d
第3回目の講習会[無線機の使い方とマナー」も西田さんが動画にしてくれています。
下知コミュニティセンター防災部会 平成26年度4回連続講座の3回目
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