市民目線での減災対策
上意下達式の防災対策ではなく、市民の目線での減災対策を真摯に実行して行くいことです。
(今までに取り組んできたこと)
1)二葉町全世帯を対象とした「防災世帯調査」。2007年より3回実施。地域の人口動態や世帯の傾向、要支援者の把握を行いました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-3e81.html
2)二葉町町民各位の自宅近くの「津波一時避難(退避)場所」であるビルの選定と所有者との協定、市指定の「津波避難ビル」の選定も行い、2007年度の11箇所を2014年には、15箇所に増加しました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/cat50762154/index.html
3)仁淀川町との相互交流は、2011年4月から始まり、形を変えて継続している。最近は仁淀川町の長者地区との交流がより親密になっています。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-03ae.html
4)仁淀川町との交流は「大災害時に疎開を前提として」普段の交流をしています。今年は3月の桜の季節に訪問。4月には集落改善センター開所1周年記念祝賀会に参加しました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-601a.html
6月には田植え体験に19人が参加し交流しました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-ee34.html
5)二葉町内の津波一時避難(退避)場所への避難行動と、下知コミュニティ・センター(避難収容所)との携帯トランシーバーを活用した情報伝達訓練を実施しました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-ba99.html
(検討している課題について)
1)昨年仁淀川町側より「疎開保険」の提案がされました。1人年間1000円の会費を二葉町契約者が払う。もしもの時に宝来荘に宿泊し、空き家探しを行うことが出来る。その間宝来荘を安く利用できるなどの特典が提案されています。まだ検討協議中です。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-7d0a.html
2)仁淀川町の家屋を所有している知人から昨年借ることにしました。しかし6年位住んでいないために廃屋状態に。手入れさえすれば居住は可能ですが、その費用が出ません。「みなし仮設住宅扱い」を行政側がしてくれて、支援を戴ければ、」二葉町は独自に町民用の避難住宅をいくつか仁淀川町内に確保することが出来ます。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-b57b.html
3)自主防災会活動は、「無保険状態です。」。訓練時に限った障害保険を掛けることはありますが、消防団員のような補償は全くありません。これでは「共助」は絵空事です。行政側は全く対応しようとしません。
現在私も所属しているNPОと保険会社とて「設計中」です。「共助」は現状では絵に描いた餅です。行政は自助・共助・公助の割合を、7対2対1と言いますが、行政の2倍も働かないといけないのに、無保険・無保証では無理な話です。
4)全世帯を対象とした「防災世帯調査」を二葉町は実施しました。町内のデータはももっています。しかし周辺の町内はまだ実施していません。それとは別に各個人が携帯カード式で「SOSカード」を下知地域の全世帯に配布したいと検討しています。「わたしは●●に障害があります。」とカードの表に表記し、裏には保険書番号や病歴・介護歴を記述し、薬手帳も携帯する方式。避難所ですぐに手が打てます。自主防災会では予算がないので、社会福祉協議会に要請しています。
(構想としては大きく長期的に取り組んでいく課題)
1)高密度発泡体を活用した浮体構造物での浸水対策
南海地震発生と同時に液状化が始まり、地盤が沈下し、浸水が始まります。津波一時避難(退避)場所や、津波避難ビルは階段で垂直避難しなければならない。歩けない人たちは介助が必要。高齢化している地域ではとても難しい課題です。
元橋梁技術者である小谷鐡穂さんに「高密度発泡体を活用した浮体構造物」を考案していただきました。「高密度発泡体を活用した浮体構造物」は船ではありません。筏のようなものです。低地の被害者は水平移動で「高密度発泡体を活用した浮体構造物」が埋め込まれている公園や空き地へ急ぎます。安全に退避できます。浸水が始まれば浮き上がります。定員の制限はありません。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-ce44.html
2)モンゴル民族の知恵 ゲルを仮設住宅に
モンゴル民族は移動式の家屋で大草原を駆け巡っています。基礎工事などが不要なゲルは、家具一式が揃っており、雑魚寝であれば20人は収容できます。学校の校庭、公園やゴルフ場などに簡便に設置でき、簡便に現状回復ができます。モンゴルと交易している友人によれば、20組をモンゴル本国からコンテナーで運び、組み立て指導まで入れて約700万円程度とか。雑魚寝でいくと400人分の仮設住宅。家族で行くと20家族分の住居が建ちます。そういう柔軟な発想も必要です。
3)立体換地による下知地域の防災都市整備事業の展開
地域の合意形成が確率してから、区域を更地にして、耐震地盤をこしらえ、整備地域を10m嵩上げします。その上に耐震高層の建物を建築し、再開発します。住居と部屋を立体換地する。商業店舗や公共施設も誘致する。高知市内中心部にほど近い下知地域が安全・安心な市街地になれば、高知市の価値も上がります。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-55c0.html
4)住民によるまちづくり協議会の発足
下知地域の団体、グループ、個人などが集まり下知地域内連係協議会をこしらえます。10月には結成できると思います。その地域内のコミュニティ組織を元にして「まちづくり協議会」を近い将来発足させ、事前の震災復興計画を検討するようにします。「立体換地」か「集団移転」かしかこの地域の復興はありえませんから。
内閣府も市民の動きに注視しているやに聞きます。コンタクトをとり真意を確かめてみたいと思います。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-e800.html
1995年の阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区鷹取東地区。石井会長が昨年高知市で講演会をしていただいたときに「こちらの地域は近い将来南海地震が起きることわかっているんなら、自分らのまちをそうやって再建するのかを、地震が起きる前から市役所と一緒に協議会をこしらえ研究・検討会をつくるべきだ。」と助言をいただきました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/2-4326.html
5)太陽光パネルによるLED照明灯の設置
真摯な民間企業2社が資金を提供し、避難所、津波避難ビル、避難路、津波一時避難(退避)場所に設置する事業計画。先行モデルは東北3県でJS・Fundationが300灯以上立てています。
今後来るであろう南海地震対策として実施しようとしています。種々難しい問題もあり、現在行政側と折衝中です。
ともすれば行政主導の防災・減災対策は、「悪平等主義」に取りつかれ、「とりあえず防災」になりがちで効果が上がりにくいものです。市民の目線での減災対策をいくつか実施したいと思っています。
荒唐無稽な発想もあるでしょうが、低地に住む地域全体の住民が「生きのびる」ことは簡単なことではありません。「とりあえず防災」を言い訳にする行政任せでは、命も暮らしも守れないことは確かですから。やれることを「面白く」やることをし続けたいのです。
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