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2014年2月22日 (土)

今後の構想や行動計画を少し考えてみました。

津波避難計画への疑問点

 下知地域は想定する南海地震では、昭和型の小規模地震でも、3連動。4連動の巨大地震でも地域全体の地盤が沈下し、最大2メートルも沈下すると言われています。それも地震の最中に地盤沈下が起きるだろうと言われています。その場合の避難計画ですが、以下の問題点があります。

1)計画では津波避難ビル(市役所が認定したビル)を想定し、そこまでの避難経路を市役所と住民各位がワークショップを実施して適性ルートを決めるとの事。それは各人各様の身体状況(足が悪い・超高齢者である等)があり、住んでいる家屋の状況に考慮しなければ「絵に描いた餅」であり、行政側の「アリバイ調査・計画」になりかねない危険性があります。

2)まず下知地域の全所帯の「防災世帯調査」が必要であると思います。世帯者各人の申告制で病歴・障害等級や、取得資格・特技・所有道具などを記入いただくことでしょう。
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 これは各自主防災会が独自に聞き取り調査をすべきであると思います。二葉町自主防災会は結成以来2回実施しています。(現在集計・集約中。地域の80%が集約できました。)

3)耐震性のある4階建て以上の該当ビルがない地域への対策はどうするのか?
  たとえば下知地域の丸池町は地域で1番海抜が高いのが江ノ口川護岸道路です。地域に高い建物はありません。東雲町に分譲マンションがありますが、距離が遠い。

4)6年前から二葉町自主防災会は、下知コミュニティ・センター開所前から、地域にて二葉町自主防災会。二葉町町内会・とビル所有者の3者協定にて独自の津波避難ビルを指定し、「二葉町防災マップ」に記載しています。民間同士で協定を締結し、ビル所有者が協力いただいていますのに、市役所側のご支援がまるでありません。そのあたりの規定があいまいであり、冷淡であり、現実的ではありません。

 二葉町自主防災会は、当時町内に10か所の独自の「津波避難ビル」を指定しました。防災マップに表示しています。

 せめてビル所有者の許可を得て、「二葉町津波避難ビル」のプレートをこしらえたいのですが、その予算もありません。簡易式トイレや飲料水の備蓄が可能ならしたいのですが、その財源もありません。どう対処すればよいのかお知恵を貸していただきたいです。
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5)全域海抜0メートル地域であることと、地盤沈下・液状化・長期浸水地区であるという自覚を住民側も市役所側も念頭に置いた対策を再構築すべきです。

 「机上」の災害想定や調査活動ではなく、下知地域の現地へ担当部署の皆様が来られ、住民各位一緒にまち歩きをされ、現実に沿った津波避難計画を構築すべきであると考えます。

住民発意の避難方法の開発への支援と協力を

 「自助」「共助」の観点から高知市役所に提案してきました。それは地域全体の高齢化が進展していること。下知地域全域が海抜0メートル地帯であり、1番海抜が高い地域が河川の堤防護岸や堤防護岸道路という現実です。

 従いまして「津波避難ビル」指定一辺倒、それへの避難路づくりだけが「津波計画」というのは実に「小さなスケール」の話であります。実際1昨年にJA高知ビルでの避難訓練に参加しましたが、障害者や高齢者の階段昇降は事実上無理ですし、サポート者も労力が多大にかかり無理です。

 「地盤沈下」「液状化」「水没」「津波」「長期浸水」という下知地域全体の課題を解決するために4つの独自の住民発意の避難方法や、疎開方法を提案してきました。

1)津波避難型横断歩道橋の建設と設置。

  2年前から二葉町自主防災会は提唱し、市議会でも複数の議員は個人質問などをしていただいたいます。下知地域には国道56号線に歩道橋(二葉町歩道橋)があり、国道32号線には2つの歩道橋(宝永町・葛島)があります。また北本町の県道にも歩道橋があります。

 歩道橋を津波避難施設にすれば、1つの歩道橋で500人から1000人の一時避難施設として活用が可能です。

 静岡県吉田町で実例が出来ました。提唱したのは高知が早かったと思います。県と協力して二葉町・宝永町・葛島・北本町の歩道橋を津波避難型横断歩道橋にしてください。国への働きかけをお願いします。

2)浮体式メガフロート(浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)を検討し、実証実験を行い配備していただきたい。

地域の災害弱者の速やかな避難を実現するために、地中に強化発泡スチロールを埋め込み浮体式の人工地盤をつくり、足腰の弱い高齢者や乳幼児を退避させる「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)を下知住民と関係者(樹脂メーカーと土木技術者)で昨年考案しました。

 津波避難ビルは階段昇降が前提です。多くの高齢者や障碍者の場合は自力で3階までの階段昇降が困難な人も多くおられます。「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)は平行移動で避難ができます。車いすも乳母車でも退避が可能です。

公園や空き地、学校の運動場に「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)を設置することはできませんか。

 普段は公園の一部の施設として活用。地震が発生し、地域の地盤が沈下し始め、浸水が始まりだすと、多数の人を載せ、「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)は、安全に浮上します。20メートル×40メートル角で800人は収容可能です。トイレも、食料も、飲料水も毛布なども備蓄可能です。人口の多い低地の浸水地区、「浸水・津波避難困難地区」の住民には朗報となるでしょう。

 住民発意のメンテナンス・フリーの浮体式避難施設であります。原則維持管理費はかかりません。3月定例県議会にて、坂本茂雄県議は、代表質問で「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物についてもされましたが、知事や危機管理部長の答弁はありませんでした。

 県は多額の費用と維持管理費用がかかる「津波避難シェルター」にこだわっているようです。高知市は技術的に難しくなく、特許などを申請する必要もない大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物を採用検討いただきたいです。

(理由は)

*高密度の発泡樹脂は、すでに開発されており(複数のメーカーで)軟弱地盤の改良など土木工事で実績があります。

*地中に埋め込むので維持管理費用はほとんどかかりません。津波避難タワーは防錆塗装対策が必要。普段は無用の長物。トイレもありません。この大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物はイラストにあるようにトイレや飲料水、非常食やテント・寝袋。医薬品などの備蓄も可能であり、一時避難所の役目を長期浸水時に果たすことが出来ます。

*高知市孕以北の低地の長期浸水地区は、津波の直撃はないかわりに浸水すれば長期化します。人命の安全を考えれば市役所で検討すべきです。
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3)地域コミュニティを維持しながらの「疎開」活動への支援はできないものでしょうか?

 2011年6月より二葉町自主防災会は、独自に仁淀川町住民有志との交流を推進してきました。その理由は、居住している地域が長期浸水地域となり、復興に長期間かかることが確定しているからです。

 東日本大震災地盤が沈下し浸水した石巻市では、地域をかさ上げし、社会基盤を整備した後で住宅建設ですので最低7年はかかると聞きました。0・75メートルの浸水でその状態ですので、最大2メートル地盤沈下するであろう高知市の低地市街地では復旧は想像できません。

 都市住民が山間部住民をふだんから経済的に支援し、絆を深め、いざというときは疎開する。年会費を支払う「疎開保険」も検討しています。

 現在「被害想定」の試算も数値の上で検討されていると思います。しかしながら数合わせの避難計画では、個々人の事情や地域の事情は考慮されてはいません。震災後の長期にわたる避難生活でのストレスや孤独死のメンタルヘルスを考慮した場合には「地域ぐるみの疎開」は防止策として有力なだけでなく、震災後の地域の再建が早くなる効用も期待できます。

 最近二葉町では、仁淀川町だけでなく、徳島県三好市とも有志レベルの交流を始めました。

 低地の都市市街地の住民の罹災地の受け入れ先の確保と、山間部地域への経済支援になる新たな取り組みです。行政としての支援はできないのでしょうか?できない理由はなんでしょうか?

 行政・学識経験者・住民とで「検討委員会」を設置できませんか?

 こちらも徳島県庁が仲介し、徳島県のすべての市町村が「相互災害支援協定」を締結しました。高知ではほとんど進展していません。

 下知地域全体と中山間部との交流事業を高知市役所してもご支援いただきたい。

 「できない理由」を説明するよりも、「どうすればできるのか」をご検討いただきたいのです。

4)高台へ県都の遷都をしないのであれば、低地の市街地住民は立体換地するしかないのではないのでしょうか?

 過日「知事への手紙」にて、低地の高知市街地全体を南国市の高台地域への「遷都」をすべきではないかと主張しました。お返事で知事は「400年の歴史のある現在の高知市街地を移転し、新しい市街地を高台へ建設することは時間も費用もかかるので困難です。」との回答をいただきました。

 今の地域での減災・防災に全力を挙げますという回答でした。国の南海トラフ巨大地震の新想定が大々的に公表され出して以来、地域での不動産取引は激減し、地価も下落しています。実際の資産価値は0です。土地は全く売れませんから。にもかかわらず「普通に」固定資産税が課税されています。実に不条理です。

 高知県庁がやるのは、下知地域でいえば、鏡川と久万川の護岸を耐震化する程度です。江ノ口川の護岸は相変わらず脆弱なままであり、堤防の倒壊と地盤沈下と低地ゆえの海水のオーバーフローで下知地域全体は早期に浸水し、また長期の期間浸水は解消されないと想定されます。

 

 地域全域が海抜0メートル地域である下知・潮江・高須などの地域では地価の下落に歯止めがかからない状態になっています。ひととび南海地震が起きましたら地域全体が水没します。

 高台への「遷都」をしないということになれば、清遠真司香南市長が主張されているように「立体換地」を低地の高知市市街地はするしかないと思います。

 私も土地を提供する意思はあります。その土地建物と、耐震性のある高層住宅の部屋を交換していただきたい。そうなれば安心して下知地域に住みます。高層化してできた空地には、公園や駐車をこしらえますが、当然その地中には「浮体式メガフロート(巨大地震津波対策用高強度発泡樹脂浮力体構造物)を設置し、より安全・安心な地域にします。

 防災特区を申請し、一気に事業化されたらいかがでしょうか?


5)南海トラフ巨大地震関係の情報は公開していただけないのでしょうか?

 学識経験者や行政関係者による「南海地震津波検討委員会」などもあるやに聞いていますが、情報が入手できません。今後は可能な限り地域住民にも情報を公開していただきたいのです。

 国の大型補正予算の多くは「南海地震対策」と聞いています。沿岸部の市町村では「津波避難タワーの建設や災害弱者といわれている高齢者介護施設や保育園などの高台への井移転計画なども聞きます。

 南海地震が起きれば高知市街地の0メートル地帯にある下知、潮江、高須、など人口が密集し、商業が集積している市街地は地盤沈下と津波の流入で瞬時に水没し、その後も長期浸水状態が続きます。現在何らの対策もされていません。正直住民としては「なおざりに」されています。

 岡村眞高知大学特任教授の、下知コミュニティ・センター開所式での記念講演の演題は「南海トラフ巨大地震から下知地域で生き残るために」でした。「生き残る」ためには、いくつかの対策が必要です。
 
 2013年3月20日に下知減災連絡会主催での「下知減災まち歩き」で岡村教授は、下知地域を住民と一緒に歩かれ、次のようなコメントをされました・。

「地震の揺れが1分以上続くようであれば、それは南海地震です。地盤の沈下と大きな揺れで、低地の市街地と海を隔てている耐震性のない防潮堤防は海側に倒壊します。すぐに大量の海水が地域に流入してきますので、住民は揺れが収まれば3階建て以上の建物へ避難して下さい。」

「下知地域の場合は、指定避難場所へ行くこと自体が困難です。自宅が3階なら留まってください。」

「下知地域は津波が到達する前に水没しています。津波は想定では8時間後が最高に高くなります。大津波警報が解除されるまで、もよりの津波避難ビルに留まってください。」と言われました。

大津波が押し寄せる沿岸部の地域や、大規模な地層の崩落が予想される山間部とは異なる深刻な被害が、低地の高知市市街地地域(およそ2800ヘクタール。居住住民約10万人)は予想されています。

6)地域間連携協議会は下知地域(昭和校区)ではこしらえる方向で動いています。

 地域内の多様な団体(町内会・社協・民生委員・学校・企業。防災会・文化団体・介護支援・医療・警察・消防・NPOなどなど)を包括した地域コミュニティ組織をこしらえようと思っています。第1回目の準備研究会は2月12日に開催しました。

 22人の参加者がありましたが、おおむね「こしらえよう」という方向で一致しました。慎重に時間をかけて実行します。

7)下知地域コミュニティ防災計画の立案を

 ひとたび地震が起きれば、「壊滅」します。浸水すれば全壊扱いであり、すべて家屋は建て替えをしなければなりません。

 発想を転換し、地域を10Mかさ上げし、耐震地盤をこしらえ、耐震高層ビルを建築、その部屋と自分の土地を交換する(立体換地)ことをします。地域の合意形成が出来た地域から、家屋の撤去―整地ーかさ上げー街路整備を行います。

 5年間で整備することにし、その間は中山間部の空き家か、高知市内周辺の賃貸マンションなどに居住します。その場合「みなし仮設住宅」扱いをして家賃補てんは行政側からできないものでしょうか。

 地盤が整地され、元の場所へ家屋が建てられる人は自費で再建します。出来ない人は土地と耐震高層マンションとを交換して居住します。

 最終目標を「立体換地」にすべきではないでしょうか。

  下知地区地域コミュニティ防災計画は3年がかりで立案すべきです。

まず地域全体の住民の防災世帯調査が必要です。家族構成やもしもの時の連絡先、病歴や身体状況(障害・介護)や特技・保有資格などを自己申告してもらいます。各自主防災会や町内会で実施します。この調査に半年はかかります。

 次に防災世帯調査をもとに、災害弱者である高齢者・乳幼児・障害者の位置確認をします。避難可能な津波避難ビルや施設を再検討します。

 また特技・資格の自己申請や万が1の大地震の救援救助活動で威力を発揮します

 次に津波避難ビル以外の避難方法を検討します。浮体式メガフロートや、津波避難横断型歩道橋は、長期浸水が予想されます高知市下知地域には適切な避難施設です。その配置の検討が必要です。

 地域が長期浸水している間はコミュニティ単位で「疎開」が必要です。市役所側も地域からの避難計画の場合は、地域コミュニティごとの避難が望ましいです。数字合わせの避難所送りでは、悩んだり自殺されたりする人も出てきます。

 「立体換地」を導入するにしても、どういう街にするのか?どういう産業を振興するのか?下知地域全体の防災・減災都市計画も必要です。

 下知地域(昭和校区)地域間連携協議会は、住民の合意形成をはかる組織として、慎重に立ち上げしたいと思っています。それは「市民と行政とのパートナーシップ」「計画策定段階からの市民参加の保証」「議論を尽くしたうえでの合意形成」「情報の原則公開」が必要です。
 

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