「個人の備え・地域の備え」
2013年11月15日の中宝永町樹種防災会主催の連続防災セミナーは「個人の備え・地域の備え」(講師・西田政雄氏)でした。
西田政雄さん(防災寺小屋・主宰)の話は毎回内容がとても濃いです。
今回も出だしは、南海トラフ巨大地震の説明をパワー・ポイントの画面を活用して全般的にわかりやすくされました。
とにかく下知地域全体が軟弱地盤。ボーリング調査で地下35メートル掘っても硬い地層にならない。上層の1メートル足らずは固い土層。以下はシルト層という軟弱な地層です。強い揺れにさらされたら、土と水分が分離し、液状化現象が起き、建物が傾く可能性がとても高い地域です。
高知市下知地域では、地震発生後「30分以内が生死をわける」と西田政雄さんは言われます。つまり30分以内に安全に怪我なく、自宅から脱出し、歩いて最寄りの安全な津波避難ビルや施設に避難しなければ、命の保証はありません。厳しい地域です。
ですので、家具の転倒防止対策と住宅の耐震補強は必要ですね。最寄りの津波避難施設にたどり着くためには自宅からの安全な避難がより求められます。
個人の備えは地域によって異なります。また避難用品を置く場所も枕元だけではなく、玄関口や、車のトランクなど自分の行動半径内に置くべきだろうと西田さんは言います。いつどこで災害が起きるかわからないからですね。
西田さんの避難用のリックの中身の説明もありました。よくぞコンパクトに収まっているなと感心しました。
また家族相互の連絡方法も、災害伝言ダイヤルも毎月1日に練習日があるようなので練習するとか、避難連絡場所を家族で決めておくことが大事です。また遠く離れた家族や友人がいれば、中継基地になっていただいて、家族の安否確認役をしてもらえばいいと言うアドバイスは実践的でした。
地域の活動も、町内会ごとに「固まって集団避難する。集団疎開できる。」ように行政側と交渉すべきであると西田さんは言います。阪神淡路大震災で震災後の孤独死が多かったのは、地域の分断、コミュニティを配慮しない避難所・仮設住宅のありようでした。
新潟中越地震の時の旧山古志村は、村全員が集団で避難し、集団で同じ仮設受託エリアで生活したと言われました。
下知地域でも参考になる実践的な講話でした。防災カードは各人が持っておく必要性はありますね。
次回の中宝永町防災連続セミナーのテーマは「耐震診断・耐震補強 良い業者の見分け方」です。これまた実践的なセミナーです。是非ご参加ください。
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