NHK高知「とさ金エイト」に出演しました
NHK高知放送局へ1月13日に行きました。以前から仁淀川町と二葉町の交流事業を取材していただいている近藤泰郎アナウンサーからの声がけでした。メインのゲストは岡村眞高知大学特任教授と、北岡義彦氏(四万十町立興津小学校校長)でした。二葉町自主防災会の事業の説明を少しました。「とさ金エイト」という番組の収録です。ラシオ番組にも連動しています。
さて事前の打ち合わせをしました。午前10時から午後3時過ぎまでみっちり収録の予定になっています。テレビとラジオの同時収録のようです。
食べ終わりますと短いリハーサル(音合せが)終わりすぐに本番になりました。
最初は近藤泰郎アナウンサー、樋口綾子キャスターと岡村眞氏のコーナーの第1部です。「新想定」の話が主体でした。
2012年の3月に国が想定を出しました。東日本大震災級の最大想定予測で、津波最大高さが32メートル(高知県黒潮町が出ました。5月に高知県が地域の測定をして被害予測図を出し、8月に国が50メートルメッシュの被害想定を出し、12月に高知県が10メートルメッシュの被害想定を出しました。
これについて岡村眞氏は「できるところから想定を出しましたので、ばらばらという感じになりました。最大の津波の高さは波打ち際のもので、陸へ入ると高さは小さくなります。ですので過大に恐れる必要はありません。4回も南海地震の想定が出ましたが、それは国と県がキャッチボールをしたのです。」
「大きな特色は従来の南海地震の想定域が高知県南部であったのが、四国全域になりました。平野部(高知市など)では最大震度が7も予測されます。
それと津波の被害想定ばかり関心になっていますが、南海地震は揺れが長い。山間部でも山の斜面が崩れ落ちる可能性もあります。」
「揺れの強さより、揺れの長さに注意をしてください。揺れが1秒で3キロの断層が出来地層が破壊されます。それが3分も続けば、地震の揺れはう弱くても、とんでもない長さの断層が破壊されているので、大津波が襲来することになります。その判断を県民はしないといけません。」と言われました。
「地盤も意識してください。低地の高知市市街地は高知城の2・6倍も揺れます。国土地理院が地盤表を出しているので、自宅や会社がどういう地盤の上に建物が立っているのか把握して下さい。
また津波は30センチの深さで移動が難しくなります。1メートルでは不可能です。津波が地域へ来る前に高台へすばやく逃げることが大事です。」と言われました。
第2部は、防災教育を地域ぐるみで取り組んでいる北岡義彦(興津小学校校長)氏を交えての対談です。
「前校長の松岡雅人氏(現在は四万十町立十川小学校校長)の時代から奥津小学校では防災教育に取り組んできました。最初は文部科学省の防災教育指定校になりました。1年きりの予定でしたが、地域の自主防災会の皆さん型が連続して通年取り組もうという励ましもあり取り組んできました。
前校長から引きついで防災教育に取り組んできましたが、東日本大震災では大津波が地域や学校を襲い皆衝撃を受けました。そして国や県の新想定が出ました。海抜15メートルの興津小学校でも危なくいなりました。一時期は防災教育も無駄ではないかと言われました。」
「でも昨年からご指導いただいている矢守克也京都大学防災研究所. 巨大災害研究センター・教授は、今までの取り組みは決して無駄ではない。積み上げがあります。その上に立ってやりましょう。と励ましがありました。それで新想定に皆で挑戦することにしました。」
「具体的には京都大学が支援していただいて、GPSを子どもたちは持って、避難ルートを地域の人達と一緒に選定しています。また児童がビデオを持って地域の人達と一緒に避難訓練をして、撮影し、後で検証する動画避難訓練もしています。
「奥津は3つの地域からできています。私達は防災マップは1枚でいいのでは思っていましたが、子どもたちは3つの地域でそれぞれ防災マップづくりをしました。よリ地域のお年寄りや防災会の人たちと連携して取り組んでいます。」という先進的な事例の報告がされました。
岡村眞氏は「興津地区は素晴らしい取り組みですね。地域の保育園と老人保健施設は昨年高台へ移転完了しました。小学校と地域の集落は高さに不安のある地域にいます。みなで連携して高台へいち早く逃げる訓練をあきらめずに続けています。
釜石の奇跡と言われていますが、あれは釜石の必然です。揺れが長く続くからおかしいと気がついた小中学生が、率先避難し、大人たちを引張り、幼児や高齢者を助けていちはやく高台へ避難しました。行政の大津波警報を避難先で聞いたといいますから。奥津の取り組みは素晴らしい。」と絶賛されました。
第3部は二葉町自主防災会の取り組みについてNHKが評価いただいたので、二葉町防災マップをスタジオに持ち込んで経過の説明をしました。2006年12月に二葉町自主防災会が設立し、翌年防災マップを制作しました。二葉町は海が間近にあり、高台はなく全域が海抜0メートル地帯です。
(昨年12月5日に東京から取材に来られた日本経済新聞記者が「仰天した」薄型高潮堤防に隣接して二葉町の市街地は形成されています。
ご協力いただける4階建て以上の民間賃貸マンションのオーナーさんと交渉して、津波時に一時退避所の協定を二葉町自主防災会・二葉町町内会・施主と3者で協定書を締結しました。自宅から50メートル以内に津波避難ビルはなければいけないので二葉町内に10箇所あります。
更に階段登りが困難な高齢者や障害者の方のために、「国土交通省が管理されている鏡川大橋歩道部を災害時要援護者一時退避所として認めていただきました。東日本大震災直後の2011年からは、ご縁のあった山間部の仁淀川町都の住民同士の交流を深めています。と説明しました。
近藤泰郎アナウンサーが、番組の中で鳥取県智頭町企画課の松村陽平氏に電話し、「疎開保険」について会話をしました。現在400人程度が加盟しているようです。東日本大震災後に関東地方の方の加盟もありました。受け入れ先は国民宿舎や隣町の宿泊施設の他に町内の民伯も40戸が協力いただいています。300人の受け入れは可能です。
3食付きで1週間程度と書かれてありますが、事情により長期滞在は可能です。実際に疎開された方は現在ありませんが、体験疎開はあります。
また何事もなければ智頭町の野菜などを加盟者に送ります。それが喜ばれています。高齢者の生きがいになっていて、最初は7人の生産者でスタートしましたが今や80人に増えました。今後は1000人を目標に加盟者を増やす予定です。とのことでした。
二葉町と仁淀川町でも仁淀川町の宿泊施設宝来荘をベースに「疎開保険」ができないか今後協議をしていくと申し上げました。
岡村眞教授の助言は「南海地震は西南地方全体に被害が出る可能d生はあります。日本海側の地域との連携は今後は大事です。すでに高知県の製造業も世界戦略の関係で日本海側に工場を建てられた企業もあります。
防災というとすぐに堤防をつくるとかになりがちですが、住民同士が連携して疎開に取り組んでいる。自分たちでやれることは自分で実施することはとても大事です。」とご評価いただきました。
第4部は総括的な話を岡村眞氏がされました。
「24時間のなかで自宅で半分以上の時間を過ごしています。まず寝室の安全を点検ください。家具を寝室に置かないこと。置く場合は固定する。枕元に靴を用意してください。そしてヘッドライトと携帯ラジオと飲料水は用意してください。」
「家の中の避難ルートを確保してください阪神大震災でも家具で38%の人が怪我をされています。自分げ怪我をしないことです。家具の下敷きになり怪我をしたら、津波が来ますのでます助かりませんから。人を助けるためには」自分が無事でないといけませんから。」と言われました。
また岡村氏は番組では言われませんでしたが、「高知市内の孕から上の北の市街地では長期浸水になりますね。避難するよりも3階建ての建物ならそこへとどまっている方が安全なのかもしれませんね。」と言われました。
私ごとですが、うちには93歳の父と87歳の母がいます。自宅は一応鉄骨3階建て(1部4階)なので、建物が地震で損傷を受けても倒壊しなければ自宅にとどまったほうがいいようですね。
収録は午後4時前にようやく終わりました。
スタジオ収録風景を許可を得て撮影しました。テレビの画面へ出ているのは、私も含めて5人ですが、テレビカメラもスタジオには4台あり、別室でスタッフが控えておられ、総勢12人の人員で番組作りをされておりました。本番前の準備風景の写真です。
これから編集作業をされ、テレビは1月25日の午後8時から8時43分に放映(再放送は26日の10時半から11時13分)だそうです。ラジオは1月26日の午後1時から2時55分の予定で放送の予定です。
NHKのスタッフの皆様お疲れ様でした。
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