二葉町独自指定の津波避難ビルを朝日新聞が取材に来られました。
市街地のほぼ全域が海抜5メートル以下の高知市。高知市民13万人が津波浸水地域に居住し、避難困難地区になっています。しかしながら2012年4月時点では、高知市役所災害対策部が認知した「津波避難ビル」は僅か80数カ所に留まっています。それはいかにも少ない限りです。
東日本大震災の教訓でも、「津波からは遠くへではなく、高い場所へ駆け上がらないといけない。」と言われています。
自然地形の高台も、耐震性のある公共建築物が皆無な高知市二葉町。2007年に独自に「津波避難ビル」を二葉町自主防災会、二葉町町内会、施主さんと3者協定を締結し、二葉町内に10箇所設置しています。
3者協定書のひな形 「microsoft_word.pdf」をダウンロード
徒歩で5分以内に自主防災会指定の津波避難ビルに駆け上がるようにしています。但し、2011年3月11日の東日本大震災の影響で、被害想定が大幅に見直しの動きがありますので、2007年に指定した、二葉町独自の津波避難ビルの見直しの必要性も出てきました。
朝日新聞高知総局の記者の方が、8月21日に二葉町を訪問され、津波避難ビルに指定させていただいているコーポ・シーロードを視察していただきました。
低地にあった二葉町自主防災会の倉庫は、5階の踊り場スペースに収納いただきました。森二葉町自主防災会会長が、取材対応をされています。
屋上からの眺めです。南側は堀川、鏡川、浦戸湾が一望できます。
北側は建設中の下知図書館も見えます。二葉町は本当に海抜が低い。全町内が海抜0メートル地帯です。
鏡川大橋は幹線国道56号線の主要橋の1つです。二葉町自主防災会は、国土交通省土佐国道工事事務所と交渉し、歩道部分について「災害時要援護者一時退避場所」として認定いただきました。二葉町防災マップにもそう表記してあります。
鏡川大橋中央部では4階建て程度の高さになります。足腰の弱い人や、高齢者、車椅子や乳母車の人たちは、津波避難ビルの階段を昇降するのは困難です。歩道部はスロープになっていますので、避難は可能になりました。
「自助」と「共助」は、海抜0メートルの二葉町のなかで可能な限りやってきました。2013年4月には、ようやく公共の耐震建築物の高知下知市民図書館が開館します。こちらの施設は屋外階段で屋上に退避でき、直ぐに地域の人たちのための炊き出しができるように、災害時LPガスユニットが設置されています。
こちらもLPガス協会のご協力を得て、二葉町自主防災会からの市役所への要望で実現いたしました。
朝日新聞は、高知市役所の津波避難ビル指定作業が遅々として進まない中、住民独自での取り組みを各地で取材されており、二葉町へも来たようです。
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