防災炊き出し・消火訓練を実施
10月11日(日曜)二葉町自主防災会は、高知市青柳公園で炊き出し訓練・耐震貯水槽見学、消火訓練・屋外防災講座を実施しました。愛媛県今治市立花校区自主防災会、サーパス知寄町1自主防災会(マンション防災会)、中宝永町自主防災会も参加いただき、交流を深めました。関係者120数名が参集しました。
また今回は耐震貯水槽の見学ということで高知市水道局。消火訓練ということで高知東消防署。災害時の地域防犯ということで高知警察署も参加されました。使用したテント、防災かまど、アルファ米、非常用発電機は10月8日に高知市危機管理室にて借用してきました。
午前8時過ぎに二葉町自主防災会役員は現地集合。テントを建てました。ご協力いただくサーパス知寄町自主防災会や中宝永町自主防災会の役員の方が早くも助太刀に。助かりました。調理用の机は下知消防分団から借用してきました。
9時過ぎから町内の人たちも集まりはじめましたので、お湯を沸かすために、1回目の耐震貯水槽からの水のくみ出しをしました。
9時40分過ぎに、立花校区自主防災会の人たちがバスで到着しました。連休の関係か車が多かったとか。炊き出し班数名が下車。今治名物鉄板による焼き鳥をご披露するというので、鉄板も持参されました。材料一式も持参されていました。
防災寺小屋塾長の西田正雄さんに案内役をお願いし、バスに同乗していただき、種崎地区にある津波避難センターへ。現地では高知市危機管理室の今西係長と、三里地区消防分団でもあり,県議でもあるふぁーまー土居氏に施設の説明役をお願いしました。
定刻の10時になりましたので、防災炊き出し訓練・消火訓練その他を始めました。
まず二葉町自主防災会森宏会長の開会の挨拶です。「遠く今治市の立花校区自主防災会の皆様や、近隣のサーパス知寄町1自主防災会、中宝永町自主防災会のみなさんのご参加ありがとうございました。今日は今治は鉄板で焼く焼き鳥を持って来て頂きました。
二葉町側は藁で焼くカツオのたたきを提供します。内容のある、しかも楽しい防災訓練にしましょう。」
続いてサーパス知寄町1の坂本茂雄副会長(県議)も挨拶されました。「今日はうちの自主防災会からは5人で参加させていただきました。マンションの自主防災会はまだまだ数が少ないです。今日の交流会を機会に活動をより活発にしたいと思います。」
先月自主防災会の結成届された中宝永町自主防災会会長の黒岩博さん。「二葉町の活動に刺激されうちの町内でもようやく自主防災会の結成にこぎつけました。今日は10人で参加させていただきました。」
今治市立花校区自主防災会の伊藤雅章さんが挨拶されました。
「わたしの母の出身地が高、6月に下見に来ていました。知県仁淀川町です。わたしも高知大学へ来ていましたので、高知にはなじみがあります。二葉町との交流はネットでブログを見て連絡をとり6月に下見に来ていました。
本当は100人で参加したかったんですが、地域のお祭りと重なったために35人での参加となりました。自主防災活動の先進地区と交流して刺激を受けようと思っています。」
消防を代表されて国見さんが挨拶されました。
高知県警の方も挨拶されました。
いろんな関係部署、市民の協力で今日の防災訓練は実施されました。秋晴れでとても気持ちのよい日和でした。炊き出しの火をおこしている間に、耐震貯水槽の説明を高知市水道局の人たちにしていただきました。
青柳公園には耐震貯水槽に接続する耐圧ホースやエンジンポンプ、手押しポンプ、給水用蛇口などが倉庫に収納されています。
その備品を出し、耐震貯水槽の説明がはじまりました。十字型の金具を使用して、耐震貯水槽ものふたをあけます。落下防止用のふたを下ろして、ホースを耐震貯水槽の給水口に差し込みます。工具は特に要らないようです。
手押しポンプでも楽に給水はできます。説明ではこの耐震貯水槽では1人1日に3Lの飲料水が必要であるとのことでしたら、3日間6000人の飲料水が確保できますとにことです。
とても立派な耐震貯水槽ですが、現在は維持管理や非常時の対応は高知市水道局がしています。いざという場合の対応については、水道局と地元自主防災会との協議が必要であると思いました。
炊き出し訓練も本格化。無洗米を日本赤十字社指定の袋に入れ、同量の水を入れ、輪ゴムできつく縛ります。空気が入らないようにします。そして沸騰したお湯に30分程度つけていますとお米が炊けます。近森炊き出し班長(下知消防分団婦人部)が説明されています。
お米もかまどで炊いていますし、市役所から支給されましたアルファ米(五目御飯)を使用しました。
今治名物の鉄板で焼く焼き鳥も焼きあがっています。たれも持参されています。
二葉町は森会長自ら藁焼きでのカツオのたたきを実践されています。ドラム缶に藁を投入し本格的です。
午前11時半過ぎに種崎津波避難センターへ行かれていた立花校区自主防災会の人たちが合流しました。炊き出しの試食会が始まりました。
今治の焼き鳥、高知のカツオのたたき。アルファ米。炊き出し米。つけものにお茶。非常時の炊き出し訓練としては十分すぎるほどですね。
市民同士の交流が行われました。
防災倉庫に保管されている防災用品の展示もされています。
倒壊家屋から閉じ込められた人を救出するのに有力な道具はチェーンソーです。二葉町自主防災会では有志がひんぱんに間伐ボランティアへ出かけ腕を磨いています。その指導もしています。
炊き出しでおなかを満たしましたら、消火訓練です。高知市東消防署の指導で、防災倉庫に備え付けてある粉末消火器で、火を消す訓練をしました。
20秒しか粉は噴射されません。必ず火の数メートルほど手前でピンを抜き、ホースの先を押さえながら消火するようにとの指導を受けました。それで町内に10本ある粉末消火器で消火訓練をしました。
続いて屋外防災寺小屋教室です。講師は防災寺小屋塾長の西田政雄さん。阪神大震災の動画をまず見せました。
「あれほど建物が倒壊しましたが、ゆれている時間は17秒です。南海地震は60秒から90秒です。被害の出ない建物はありません。」
耐震補強や家具の転倒防止などの説明もきわめて具体的であり、実践的。
「最近宅老所などで防災説明会をします。やはり思うのはお年寄りの知恵を活用することです。ガラスの飛散防止フィルムもありますが値段はやや高い。見栄えを気にしなければ、ガラスに格子状にテープを張ることも効果は同じです。」
「家具転倒防止もコストをかけずに実施する方法はいくらでもあります。洋服ダンス、冷蔵庫、などです。」
「ただ言えるのは耐震補強も家具転倒防止策も万全ではありません。転倒する、崩壊する時間を延ばすだけのもの。安全に避難するために時間稼ぎをするものです。」
「よく行政側は持ち出し備品や食料の広報をしますが、場合によっては必要ありません。それよりもまずご自身とご家族の身の安全です。最近は行政側も食料と飲料水の備蓄には努力してますし。」
「それより大事なのは災害後の防犯の問題。今日も警察の方も来られていますが、ボランティアと称する泥棒が罹災地には横行します。それとトイレの問題。特に女性。
新潟中越地震では車で寝泊りし、水分をとらなかった女性にエコノミー症候群が出て死亡された事例もありました。それを今後の課題として考えましょう。」
午後12時半に事業は無事終了。今治市立花地区自主防災会の皆さんは次の日程へ。後片付けも無事終了しました。
防災関係の事業も真剣にしないといけません。同時に楽しくなければ継続できません。今回の交流会はなかなかのものでした。各自主防災会関係者の皆さん、行政機関のみなさんご苦労様でした。
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